ちょっと変わった体験談！

この仕事は、いろんな人とかかわることがあります。

本当に、この環境に慣れているはずなのに、びっくりしたり、可笑しかったりすることが多々ありました。

私が、体験した中から、少しご紹介したいと思います。

穴は穴でも

総合病院に勤務していた時の事、ナースコールが

「テレビの音が聞こえん。」認知症のおじいちゃんからでした。

すぐに、病室に行ってみると、戸惑っているおじいちゃんがいました。

よく見ると、イヤホンが鼻の穴に！

おじいいちゃんは、真剣な表情で、こちらに助けを求めています。

でも、私としては、吹き出してしまいそう。

本人は、何が間違っているのかわかっていらっしゃらないし、認知症の患者様。

プライドを傷つけてはまずいかなと思い、さりげなく、鼻のイヤホンを抜き、耳にさしてあげました。

「おー聞こえるようになった。」

と、ご満悦でしたが、鼻に入っていたことには、気づいていないようです。

聞こえなかったせいか、かなり奥に突っ込んでいたので、抜いた時の〝スッポン”という感触は、なかなかのものでした。

痛みとか、違和感とかなかったのかと疑問は残りますが、それどころではありません。

笑顔で対応し、病室を出た瞬間、ダッシュでナースステーションに帰り、大爆笑してしまいました。

ほんと、笑いをこらえるのに、こんなに苦しかったことはありませんでした。

特に、鼻の中に以上もなく、申し送りもしましたが、思い出すたびに、しばらくは可笑しくて仕方なかった記憶があります。

結構、おじいちゃんの表情が、ナイスなぐらいかわいかったのが、余計に面白さを引き立てさせていたのもあります。

濡れ衣です

便秘のおばあちゃんに、下剤の座薬の指示が出ました。

病室に行き、処置を実施したのですが、処置が終わった瞬間のことでした。

「看護婦さん、あんた、そこ違うよ。前の穴（膣）に入れたでしょう。」

と、大爆笑。

入れていませんよ。

そのあと、しっかりと反応便は、あったのですが、本人は、間違えて入れられたことばかり忘れられない状況でした。

その後も、私の顔を見るたびに、

「あんた、違うところに座薬入れるんじゃけん。」

と、言われ、笑われる始末でした。

ごはん食べたかもどうかも忘れてしまうぐらいの認知症なのに。。。

看護師の顔や名前も区別していない彼女に、私だけこの件で、顔を覚えてもらえましたが、会う度に

「あんたは、間違えて座薬いれたよね。」と、大爆笑！

恥ずかしいので、勘弁してほしいです。

深夜帯に入り、患者さんたちも寝静まった時間でした。

当時は、電子カルテのようなものもなく、山のように積み重なったカルテに、手書きで看護記録を書いていました。

すると、大音量で

「おぎゃーーーー」

と、赤ちゃんの泣き声がしました。

一緒に夜勤をしていたナースと、顔を見合わせ、二人で病棟を見てみるけど、変わった様子はない状態でした。

ここは、循環器病棟。

モニター心電図の音が静かにナースステーションに、鳴り響いている感じの病棟です。

下の階に産婦人科はありますが、あそこは、２重の扉になっていて、赤ちゃんの声など聞こえるはずもない状況です。

なぜ？？

しばらくして、うちの看護師長が病棟の見回りで、うちの病棟にきました。

この病院は、各病棟の看護師長が、交代で救急外来の責任者で夜勤をしています。

そして、各病棟を深夜に回っていました。

その日は、たまたま、うちの看護師長（男性）でした。

来るなり、

「エレベーターの中で、赤ちゃんが産まれてあわてたわ。」

と、聞いてほしいと言わんばかりに、話し出しました。

看護師長の話では、

腹痛で、救急車で救急病院に受診し、妊娠発覚、しかも腹痛は、陣痛。

本人は、妊娠に気づいていなかったとの事で、急いで産科のあるうちの病院に搬送したみたいだけども、間に合わずエレベーターでの出産となったようです。

それで、あの大音量の泣き声だったわけです。

妊婦さんは初産で、未婚でした。

長い、看護師生活中、いろいろありました。

この世界って本当に、通常にはないことが、多々起こりすよね。

まだまだ、いろいろあったことを　少しづつ思い出していけたら、また書いていきたいと思います。