ガラリと違う！？病棟と外来での医者の印象

病院で働くにおいて、病棟で勤務するか外来で勤務するかによって勤務時間も違えば、勤務内容も違うと思います。しかし、違うのはそれだけではありません。

「先生達の印象も病棟と外来では全く違った！」という事はありませんか？

私は病棟勤務でしたが、5年目以降は月に数回外来応援に出向く事がありました。そこでは衝撃を受けました。

例えば、「この先生って本当は優しかったんだ！」あるいは、「この先生はこんなにせっかちだったのね。」というような印象の違いです。

外来看護師に先生の印象・特徴を聞いても、病棟では一切聞かれないような言葉の数々。

今回は、そんな病棟と外来で違う顔を持つ先生達の印象をまとめてみました。

病棟での印象

仕事があまりスピーディにこなせていない先生はおのずと嫌煙される事が多いですよね。

• あの先生に処方依頼したのにまだ出してくれない
• あの先生がまた続きの点滴オーダーをしてくれてない
• 患者さんと家族の方が呼んでるのにまだ来てくれない

なんて言葉をする事が多いのでは？

ましてや急変時にもたもたされると、周りのスタッフからしたら怒鳴りたくなる衝動にかられるかもしれません。一体どこで何をしているのやら。一つの作業にいつまで時間をかけているのやら。

病棟スタッフからの印象は決して良いとは言い難い。

外来での印象

では、場所を変えて外来を見てみましょう。私も外来応援は月に数回なので、言い換えれば毎回初心者。慣れない作業を必死にこなすばかりです。そんな私を特に急かす事もなく穏やかにカルテを見ている先生。

あら、優しい。私のその先生に対する印象はガラリと変わりました。

いやいや、騙されないぞ。きっと外来スタッフからしてみれば外来業務が遅くてイライラしているに違いない！

外来看護師に聞いてみると、

• あの先生はマイペースだけど、質問を聞きやすい
• 患者さんの長い話しでもよく聞いていて優しい
• 少しミスしても笑って許してくれるから癒される〜

あれ！？なんだか随分好印象。

たしかに、外来初心者の私に対しても寛大な態度でいつも接してくれている。そして、患者さんの世間話しを私が半ば聞いていない時でも真剣に聞いている。良い先生なのではないか！となるのです。

外来応援に行っている他の病棟スタッフに聞いてみても、外来に行ってから少し印象が良くなった！という声が挙がるのです。

病棟での印象

先ほどとは一転、業務はスピーディでこちらが声をかけなくてもやるべき仕事は既に終わっていたり、さらには病棟で採血や末梢静脈留置が難しくて入らない患者さんのところへ率先して行って、看護師の業務すら手伝ってくれる先生。

こんな先生の印象は自ずと右肩上がりですよね。

• あの先生は仕事が早くてこちらがチェックしなくてもいいから助かる
• この前も難しい患者さんの末梢を入れてくれて助かった
• 土日も朝早くおられるから、報告がすぐに出来て対処もしてくれる

なんて言われる先生いませんか？

病棟では好印象、誰もが尊敬の眼差しを向ける先生。

外来での印象

ではこの先生は外来ではどうなのでしょうか。またまた出ました外来初心者の私。今日は仕事の早いこの先生のアシスタントにつく事に。

始まるや否ものすごいスピードで患者さんを診ていく先生！こっちの準備が追いつかない！！

検査結果が出て、結果をコピーしようとした瞬間！ウイーン…私より数秒早く既に結果を出している。私の出したコピーはもはや廃棄処分。そう思った瞬間には患者さんを呼び出している！慌ててドアを開ける私。

なんて目まぐるしい…。息をつく暇も無しです。

次の人の検査結果が出ているか確認する暇も無く、追い打ちかのように「◯◯さん、結果出ないし話しするだけだから待合にいたら呼んできてくれる？」

ひぃ〜〜‼︎

そして、私が呼びに行っている間に何故か既に2人ほど診察が終わっている…。

終了済みのカルテを事務さんに渡すと「この人次の予約は他の科と30分違いがいいって言ってた？」なんて聞かれ、「わ、分かりません。」と答えるしかない。

その患者さんの診察中私は外待合で患者さんを探していたので…なんて思いながら頭を深々下げて謝る始末。

仕事が早いのはいいんですけど、もう少し私の身にもなって下さい…。私が慣れていないからなのか？またしても聞いてみましたこの先生の印象を。

外来看護師からすると、

• 仕事は早いけど、患者さんの話しを殆ど聞いていない
• 外来が終わってすぐに病棟に上がるから、後で確認しようと思った事をわざわざ電話しないといけない
• 1人終わった瞬間に次の人を呼んでるから、こちらが質問する猶予がない」

だそうです。

人の印象は、一部分だけ見て判断する事は出来ませんね。病棟もしくは外来で見える姿が全てではないという事を知らされる良い？機会となりました。

結局のところ、病棟で恐い先生は外来でも恐かった！という事もしばしばですが。外来に行ったら、不器用な先生のアシスタントにつきたいなと思う私でした。