のぞき見!精神科訪問看護☆訪問ナースの掟編
こんにちは、しまりんごです☆
私の経験の中で最も特殊で濃いお仕事、精神科訪問看護☆
シリーズでお届けしているパート3は、実際に患者さんの訪問に向かってからのお仕事です♪
そもそも、同じ精神科の看護でありながら、病棟の看護と訪問の看護は全く違います!!
まずは何が違うのか、その点についてお話します☆精神科訪問看護の柱になっているものです。
ええっ?!って思っちゃうかもしれませんが、お付き合いください(笑)
嫌われてはいけない!
これ、ものすごーく重要です。
精神科訪問看護では、利用者さんに嫌われてはいけません!というのは、ちょっと語弊があるかもしれませんが、信頼関係を失っては、訪問看護は成り立ちません。
精神科の病棟看護では、時には嫌われることが分かっていても毅然とした態度をとり、規律やルールを守らせなくてはならない場面が結構あります。
なぜなら、病院に入院している時には、病院のルールに従う。それが治療にもなり得る。そういう考え方が基本なのです。
しかし、在宅にうつったら、そのルールは利用者さんが決めることであって、訪問看護の職員はそれに従うのが基本です。
利用者さんが、ドアを開けてくれなくなったら、私たちにできることは何もありません。
地域で過ごす精神科の患者さんを見守る目は多い方が良いという大前提があり、特に家の中での生活を把握できる点において、訪問看護の役割はとっても大きいものです。
その見守りの目を失うことはとてもリスクの高いことなので、基本的に訪問看護では利用者さんを不快な気持ちにさせてはならないのです。
つまり、精神科訪問看護師の資質として最も問われるのは、相手のしぐさ、表情、言動などのサインから、相手の気持ちを読み取ることができるかどうかです。
地雷を踏みそうになったら、すぐに方向転換する。まさにリアルタイムで人の気持ちを察知し、方向性を変えることのできる柔軟性。
これができてなんぼな世界です。
「指導」じゃなくて「助言」!
看護師って、よく「指導」という言葉を使います。ちょっと強制力が強いニュアンスの言葉とは思いませんか?
私も、精神科病棟にいたときには、よく使っていた言葉でした。その時は違和感なかったです。
でも訪問看護時代、ほとんどこの言葉を使ったことはありませんでした。異動したときに、上司に一番に言われたことでした。
あくまでも「助言」。はっきり言いますが、人は自分を変えたい!と強く願い行動しなければ変われないものです。
助言というのは、その人の背中を優しく押すくらいのもので、手を引っ張り強引にそこへ連れて行こうとするものではありません。
訪問看護は、利用者さんの自主性にアプローチしていくのが基本で、その人の考えや行動を見守り支えるものです。
しかし、例外があります。利用者さんの生命が脅かされること、自分自身を傷つける行為、周囲の人に対し迷惑が及ぶ行為に関しては、しっかり「No!」を伝えて指導していきます。
最悪、薬飲まなくても良い!
はい、「ええっ?!」ってなった人、手を挙げて~(笑)
そうですよね~。服薬は、精神科における治療の一番大きな柱になるものです。
飲んだ方がいいです。飲ませたいです。やっぱり飲んでほしいです。
でもね、薬を飲まない自由もありますからね。
訪問看護では、服薬管理もします。
ただ薬の残量を見せてもらうだけの人もいるし、マジックで色づけしたり、お薬カレンダーに入れるのを
一緒にしたり、精神科以外の病院からもらった薬のセットなんかもします。
明らかに飲み忘れが多い人もいるし、飲まないと決めている人もいます。けれどそれを批判したりはしません。
どうして飲み忘れるのか、どうして飲みたくないのかを把握することが大切です。
そして、なるべく飲めるように考えて行動はします。
朝が起きられず、朝食後の薬が飲めないのなら、主治医に相談し、重要な薬は朝以外にしてもらうように手配したり、特定の薬に対して飲みづらく抵抗があるなら、他の薬に変えられないか検討してもらったり。
でも、自分に薬は必要だと思っていないから飲まない人に対して、薬に関して深く触れることはしません。
原則として、家に入れてもらえる関係を維持し続けることを優先。
服薬コンプライアンスが低くて症状が出てきていたとしても、入院には至らず地域で生活できていればOK。
入院しても良い!
基本的に、訪問看護は再発や症状悪化による入院を防ぐ役割があります。それは大前提です。
しかし、在宅で過ごすことで時々疲れてうつ傾向になり、入院して休憩してまた在宅復帰を繰り返している人もいますし、入院自体がそう悪いことではありません。
むしろ、少し調子が悪くなってきたという段階で早めの入院を勧めたほうが、入院期間は短くなることが多いのです。
利用者さんは基本的に「入院はしてはいけない」「入院したくない」という気持ちが強いのですが、良くなる方法の選択肢として入院するという一つの方法もありだということを伝えてあげることで、利用者さんの気持ちを軽くしてあげることができます。
また、入院が悪いことではないという気持ちを持つことは、自分自身のモチベーションを保つことにつながります。
まとめ
今回は、訪問看護における、基本的な考え方をお伝えしました☆
次回は、訪問先でしている業務内容を具体的にお話します♪
この記事を書いた人
- 育児花丸旦那さんと4歳の息子との3人暮らし☆専業主婦に対する憧れも密かに抱きつつ、常勤で走り続けるワーキングマザーです。趣味は楽器演奏と、映画鑑賞。最近は手芸店巡りが大好き。目指すは、なんでも挑戦する30代♪
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育児花丸旦那さんと4歳の息子との3人暮らし☆専業主婦に対する憧れも密かに抱きつつ、常勤で走り続けるワーキングマザーです。趣味は楽器演奏と、映画鑑賞。最近は手芸店巡りが大好き。目指すは、なんでも挑戦する30代♪
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