ナースはつらいよ

プロフェッショナル~精神科ナースの流儀~1

こんにちは、しまりんごです☆

タイトル見て「なんだ?」と思ったあなた。

実は私、某テレビ局の様々な道のプロのお仕事に密着して流儀を聞く、あの番組が大好きでして。

面白いんですよね。なるほど、すごーいって観ちゃう。

看護のお仕事の中でもあまり知られていない、想像できない精神科看護のお仕事をあの番組風にご紹介したいと思います☆

どんなことしてるのか、なんでそこで働いているのか精神科ナースの流儀を是非覗いて行ってください。

全何回になるか未定(笑)

申し送りはフルマラソン

△△△
我々はさっそくしまりんごの仕事に密着を始めた。しまりんごの職場は精神科病院の社会復帰病棟。

この病院唯一の開放病棟だ。開放病棟というのは夜間を除き病棟のドアが開放されており何時でも患者が出入りできるようになっている。

朝は夜勤の看護師から申し送りを受けることから仕事が始まる。

一般病院では申し送りが廃止または短縮化されているところが多いのだが、精神科の病院は出勤している看護師、看護助手が一堂に会し申し送りを受ける。

1人制服の違う人がいる。病棟の担当の作業療法士だという。なるべく他職種で情報を共有する。それが精神科の特色だ。

60人あまりの全患者の申し送り。30分以上の時間を要するときもよくあると言う。

☆☆☆
そうですね。

一般病院では申し送りの時間は無駄、電子カルテから情報を拾えばそんなものなくてもいいというのが常識みたいになってますけど。

精神科の場合、データ化できる情報って本当に少ないんですよ。

どんなことを言ったとかどんな表情だったとか、訴えが多かったとか。数字になる情報ってねー、排便回数くらいかも(笑)

もちろん患者さんのことで気になったことなんかは看護記録に残していますよ

でも同じことをしゃべっていても、どんな声のトーンかで印象って違うでしょう。

だから時間をかけても申し送りをするんです。

出勤しているスタッフのほとんどが申し送りを聞くのは、情報共有できていないことによる弊害が多いからなんです

患者さんの調子が悪くて怒りっぽいよっていう情報があるからいつもよりもその患者さんの動きをみることができる。

患者さんが妄想で「今日帰る」って言っていたという情報があるから、スタッフがその患者さんの居場所を確認しながら仕事ができます。

申し送りに出ないスタッフも、出たスタッフから午前のうちに必ず情報をもらうことにしています。

△△△
朝は夜勤の看護師が、夕方は日勤のリーダー看護師が申し送りをしている。

もちろん、休憩はせずノンストップで話し続けるという。

☆☆☆
一般病院では申し送りがあっても大体チーム別で多くても10人程度なんじゃないでしょうか。

申し送り中には必死だからあんまり感じないけど60人分の申し送りをした後にはすごい疲労感ですよ。

やりきった感がすごいんです(笑)フルマラソンした後みたい。

毎日カンファレンス

△△△
申し送り開始から40分。やっと終わったと思ったら、誰も席を立つ様子はない。

申し送り出席者全員が日勤のリーダー看護師の方を向く。

一体何が始まるのか。

☆☆☆
ショートカンファレンスですね。毎日やってます。

その日のリーダーが気になる患者さんを何人かピックアップしてどういう対応をしていくかを話し合います

あまり時間がかかる場合はそれだけその患者さんに問題が大きいということなので、その患者さんのことだけを話し合うカンファレンスを設けています。

ショートカンファレンスは「Aさんの幻聴がひどくなっているから辛そうだったら不穏時の薬をすすめて下さい」とか。

隔離室に入っている患者さんがいる場合は、まだ隔離の継続が必要な状態か否かを毎日話し合い、必要があれば医師に相談します。

持ち歩くのは相手と向き合う心

△△△
ショートカンファレンスは5分程度で終了し、しまりんごはようやくナースステーションを出た。

今日はリーダー。精神科の病院ではその日の自分の役割が明確に決められている

リーダー、サブリーダー、処置係、入浴担当。それぞれ細かく業務内容がマニュアルで定められている。

リーダーのしまりんごはまず病棟をまわり、患者の状態をみにいく。

われわれは、小さな違和感に気づいた。精神科の看護師は1人も聴診器を身につけていないのだ。

☆☆☆
聴診器?持ち歩きませんね。そっか、一般病院では大体みんな持ち歩いていますよね。

あれは、精神科では凶器になり得る物なんです。危ない物っていう認識です。

精神科では基本的に最小限の物しか持ち歩きませんね。ボールペンだって使いようによっては人を傷つけます。

さすがにペンくらいは持ち歩きますけど、1本か2本かな。なくなっていても気づくでしょ。

一般病院にいたころは処置の時必須なハサミを必ず持ち歩いていましたけど、絶対に持ちません。

聴診器は必要な時にステーションに取りに行きます。ハサミは処置ワゴンに1つ載せています。

私たちが必ず持ち歩いていなければならないのは、相手と向き合う心だけです。道具はいりません。

△△△
しまりんごはすべての部屋をまわり、患者に声をかけていく。

気になった患者のところで足を止め、目線を合わせて「調子はどう?」と聞いていく。

☆☆☆
朝初めて会った時の患者さんの印象を大切にしていますね。

患者さんから挨拶してくるのか、こっちがしてから返してくるか。

表情や声のトーンで調子が良いか悪いのか、いつもと変わらないのか大体分かりますよ。

申し送りで気になった患者さんには特に気を使います。

すぐにがっつり近づかないで静かなトーンで声をかけ、相手の出方を見るんです。

もっと話がしたそうなときはしばらく話をしますし、近づかないで欲しそうな時はそれ以上関わりません

遠くからさり気なくそっと見守るようにしています。ちゃんと見ていて、なにかあればすぐに対処できるようにしています。

△△△
しまりんごの長い1日が始まった。

この記事を書いた人

しまりんご
育児花丸旦那さんと4歳の息子との3人暮らし☆専業主婦に対する憧れも密かに抱きつつ、常勤で走り続けるワーキングマザーです。趣味は楽器演奏と、映画鑑賞。最近は手芸店巡りが大好き。目指すは、なんでも挑戦する30代♪
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闘うワーキングマザー
しまりんご
精神科や緩和ケアなど経験がちょっと特殊!

育児花丸旦那さんと4歳の息子との3人暮らし☆専業主婦に対する憧れも密かに抱きつつ、常勤で走り続けるワーキングマザーです。趣味は楽器演奏と、映画鑑賞。最近は手芸店巡りが大好き。目指すは、なんでも挑戦する30代♪

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