実習指導をする人に知ってもらいたい!実習指導者講習会
初めまして、kumakoです。
私は現在介護のため病院勤務から離れているのですが、世間は新年度になり看護学生の実習受け入れの話が出始めるのではないでしょうか。
学生さんにはレポート、指導看護師には実習指導とレポート添削の日々がやってくるのでしょう。ただでさえ忙しいのに余計な仕事が増えて大変ですよね。
私が実習指導に携わるきっかけとなった病院は地方の総合病院でしたが、ブラック病院だったので学生の相手は本当に余裕がありませんでした。
よその指導体制のしっかりした病院に実習にいった時にしっかり指導してもらえるだろうと他力本願でいたのです。
実習指導者講習会って何?
そんな私がある日突然、実習指導者講習会行くように言われたのですが、そもそも実習指導者講習会って何?って感じでした。
看護実習の受け入れには法律に定められた条件があり、その中の一つに保健師助産師看護師法の中に定められている、厚生労働省の「都道府県保健師助産師看護師実習指導者講習会実施要綱」に沿ったカリキュラムを受講した看護師が指導しなければならないというものがありました。
実施主体は都道府県で、私が受講した県は看護協会に委任しており、看護協会の講義室で各病院から看護師が集まり講習会が行われました。
私が講習会を受けたときは前期・後期に分かれて行われましたね。ちょっと調べてみたら講習時間は240時間みたいですけど、私が受講したときもそれくらいだったのかなぁ。もっと長かったような気もしますが、延々と続いた座学のせいでそう記憶しているのでしょうかね。
遠い記憶となってきた履修科目を調べてみると、教育と看護に関する科目は教育原理、教育心理、教育方法、教育評価、看護論、看護教育課程。実習指導に関する科目については実習指導の原理、評価、実際。そして看護師2年課程通信制の教育制度とあります。
受講は私にとってプラスになるの?
最初に受講するように勤務先の病院から言われた時はどうしようって感じでした。夜勤なしで勉強してお給料も出る、おまけに私が受講していた看護協会までの距離と時間割から、家を出る時間も日勤の時より遅くて帰りは早い。
だけど、夜勤手当はなくなるから収入減。おまけに私がその時勤務していた病院では行くための条件として、受講後3年間は退職できないという制限付き。
今考えたら口約束みたいなもんで書類もなければなんの拘束力もなかったんだと思うのですけど、病院もかかったコストは回収しないといけませんしね。
学生指導が特に好きでもなく、普通に理解が及ばない所を軽く指摘して勉強してもらう程度の関わりでしたし、この先3年間絶対やめないといえるのかなとか考えたりもしました。結局これも何かの縁だろう受講させてもらいましたが。
あと、受講を終了し職場を変わった時に気づいたのですが、受講修了書って他県でも有効なんですね。よく考えれば当たり前なんですけど、その時は気づかないことも多いもんです。転職の際、受講修了している事は意外と自分のアピールポイントになりました。
講習会は楽しい
そうして講習会が始まったのですが、実習指導も教育の一環ですから、まずは教育全般についての講義から始まりました。看護の分野とは別の大学の先生の講義なんて聞く機会はそんなにないですし貴重な時間だったと思うのですが、これが眠くてですね。
もっと真剣に話を聞けばよかったと数年たってから後悔です。教育の意義や授業方法などその時は本当に興味が薄くて。でも、自分の無知はすごく自覚しました。だって板書って言葉も知らなかったんです。お恥ずかしい。
看護論になってくると、馴染みも出てきますし面白いですね。講義の一つに、自分の看護師経験年表に影響を受けた看護論を記入していくものがありましたが、看護に対する考えの変化を振り返る機会にもなり今でも記憶に残っています。
そして、総仕上げとしてのグループワーク。実習指導計画書の作成をするグループもあれば、今の看護学生の特徴をまとめた看護実習指導に携わるスタッフ向けのパンフレット作製などを行うグループもいました。
こうやって講習会内容を見てみると疲れそうな感じですが、実際のところは座学やグループワークの間もキャンディーやチョコなんかを渡しあったり、動かないから太ったと話したり、それぞれの職場の環境や給料なんかのぶっちゃけ話もでたりと本当に学生でした。
そんな風にずっと一緒に学んできた仲間と一つのものを作り上げるのは楽しかったです。
未来の看護師を育てているのは自分
講習会を修了してから、看護学生への考えも変わりました。自分の後輩、ひいては将来自分たちが看護してもらうであろう看護師を育てていると思うようになりました。
何を今さらと思う人もいるかもしれませんが、自分の中では大きな変化でしたね。
実習指導者講習会を受講する人すべてが看護教育や実習指導に興味があるわけではないと思いますが、何がきっかけで考えが変わるかはわかりません。ぜひ講習を楽しんでもらえたらと思います。
この記事を書いた人
- 看護師経験20年オーバーです。流されるように色々な科で働きましたが、何事も経験かと前向きに。現在介護のため仕事を離れてますが、そろそろ現場復帰検討中です。
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