打倒‼︎セクハラ患者‼︎
メディカルスタッフの中で患者さんと一番密接に関わるのは看護師といっても過言ではありません。特に病棟看護師だと、週に数回面会に来られる家族の方以上に患者さんと接している可能性だってあります。
そんな看護師は患者さんに対して常に寄り添う姿勢を示さなければなりませんが、時にとんでもない危険にさらされ、患者さんが敵となる事もあります。そう、セクハラ患者です!
今回は、過去に私が経験したセクハラ患者の実態とその時の対応をお伝えしようと思います。
〈ケース1〉
その時私はまだ新人でした。やっと独り立ちし夜勤を月に4回入るようになった矢先の事です。
いつも通り朝の6時から起きてる患者さんや、処置がある人、早めにみておいた方が良い患者さんの所から部屋廻りを始めました。そうして、最後に本日退院で特に症状も無く一目顔を見て朝のバイタルを測れば良い患者さんの所へ行きました。大部屋で、普段と変わらず調子はどうですか?なんて会話を挟みながら血圧や脈拍を測り、いざ退室しようとした瞬間‼︎なんといきなり力強く抱擁されました‼︎「最後だけ、じいさんのワガママだと思って」なんて言われたのを記憶しています。
時間にして数十秒だったと思いますが、突然の出来事に頭真っ白、ただ突っ立っているだけで何も出来ず相手が離してくれた時に失礼しますと言って退室しました。まさか、今まで気さくで紳士的だった患者さんがそんな事をするなんて!しかもカーテンで仕切られているとは言え大部屋で!怒りと言うより驚きの方が強かったですね。
その後師長に報告すると、本日で退院だし再発しない限り今後入院は無いからと言われ半ばうやむやになってしまいました。その師長はしばらくして退職されましたが、あの時何もしてもらえなかったという虚しさは今でも記憶に鮮明に残ってますね〜。
〈ケース2〉
これは警察沙汰にもなった事ですが、被害者多数‼︎病棟看護師の殆どが被害にあいました。それと言うのも、ズバリ盗撮‼︎です。長期の入院でストレスが溜まっていたのでしょうか。
ある日、先輩看護師が患者さんの検温をしていた所、ふと足元を見ると隣のカーテン越しから携帯のカメラがパシャリ。直ぐさま盗撮である事が分かり師長に報告‼︎師長、病院の防災担当で当患者の元へ行き事情聴取が行われました。その後警察も介入し、パソコンを確認すると病棟看護師達の写真が何枚も保存されてあったというではないですか!結局強制退院となり、防災担当付き添いの元1度外来に来た末、行くべき所へ行かれたようです。
最近はパンタロンタイプのナース服を着る看護師も増えてきましたが、これを機にスカートを履かなくなった看護師もいます。私も洗濯の都合等からどちらも着用していましたが、圧倒的にパンタロンを着る頻度が高まりましたね。
〈ケース3〉
これは、ケース1、2のような明らかなセクハラではありませんが、私が経験した困った事例です。
ここでもまた新人時代にさかのぼりますが、その当時受け持ちだった中年の患者さん、もちろん妻子持ち。ある日いきなり電話番号を渡され、その後もいくたび何かしらのアプローチが…。遂にはクリスマスプレゼントと称してロ◯ックスの時計まで‼︎クリスマスプレゼントは子供に奮発しなさいよ、となりますよね。そして、私との会話や出来事を逐一パソコンに記録しているのです。その日記を見せられた日には正直ゲッ‼︎と思いましたね。
結局チームを変えて受け持ちを外してもらい、極力その人の部屋には行かないようにした後に退院されました。その後パソコンの日記がどう処理されたのかは不明ですが、奥様には見つからなかったのでしょうかね。病気で入院し、家族の心配をよそに自分は若い?(その当時は私も新人ですから。笑)看護師にうつつをぬかすとは、とんでもない人です。
新人の頃って何かと狙われやすいですね。クレームをつけられる事は何となく心構えがありますが、それ以外にもセクハラやそれに類した出来事に見舞われる事があるので気をつけて下さい。
そして、何かあった時には即座に上に報告‼︎患者さんのフリをしている悪魔は看護師皆んなで撃墜しましょう‼︎
この記事を書いた人
- 看護師9年目。血液内科病棟で勤務し、小児から成人・老年期の看護に携わる。結婚半年後に夫の転勤に伴い退職。現在は一児の母で子育て奮闘中。
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