同業者の入院‼︎職業別注意点‼︎
患者さんの治療、看護、介護、リハビリ等に日々従事している医療従事者。そんな医療者も1人の人間、時には病を患ってしまう事もあります。皆さん、働いていて同じ看護師が入院されてきたり、あるいは医師やリハビリの方が入院された事ってありませんか?
今回は、そんな同じ医療現場で働く方達が入院された時のちょっとした注意点をお伝えしようと思います。
医師編
お医者様、患者様でもお医者様。まれに医師の患者さんが入院される事があります。医師といってもキャラクターは様々で、気さくに話しかけやすい方から、威厳・風格が漂っていて部屋に入るのも緊張する方まで色々です。
医師の方が入院された場合に一番気を遣うのは、私達看護師より先生の方かと思います。最初の病状説明で、ヘマをしてしまえば一貫の終わりです。大抵先生より患者さんの方が年齢が上の事が多いので、患者さんからしてみれば若僧に自分の身体を任せられるかどうか、という最初の判定になりますね。
そんな時に看護師の腕が試されます。少しでも患者さんの表情が曇ったら、すかさず患者さんに声かけ‼︎「大丈夫ですよ、◯◯先生はとても親身になって治療計画を立てられるので、疑問点などあればおっしゃって下さい。ご家族の方も突然の事で心配ですよね」等。病状説明の後は看護師は患者さんが説明内容をどこまで理解されたか、精神面は大丈夫かなど確認に行くので、そこで改めてスタッフとの信頼関係を築くようにするのがお勧めです。
よく、◯◯先生は、ここで働いて何年か?等聞かれる事がありますが、1年目であろうと嘘はつかず、患者さんから信頼されている先生です、と言います。たとえ医療者からあまり評判が良くなくても、医師という患者さんにはある程度の心構えをもって対応されるはずです。
そして、私達看護師も
して下さい。
逆に精神的に不安定過ぎて、全ての世話を看護師に任せるような患者さんもおられます。「本当に医者として働いていたの?!」と疑いたくなるような方もおられますが、そこは職業は関係なく関わるしかないですね。
看護師編
同じ看護師の方も入院される事があります。年齢は、看護学生からご年配の方まで。
経験豊富な看護師の患者さんだと、今まで注射・採血は散々してきたでしょうから、一先ず「痛くてすみません、◯◯さんがした方が痛くないかも」なんて大先輩を敬う会話を挟む方がいいかと思います。
病気、治療に関しても、この科の経験はないから私達の方が知っているはず!と豪語していたら、意外と自分達以上の知識を有していたりします。なんせ自分の身体の事、患者さんは入院中の空いた時間を使って猛勉強されておられます。「そんな事も知らないの?」と言われれば、勉強不足です。と言わざるおえません。
そうした患者さんのキャラクターを把握した上で、リーダー看護師は受け持ち配分に細心の注意を払わねばならないのです。新人さんには意外と温かい目で見守ってくれていても、年数が上がるにつれその目は厳しい先輩の目つきに!そして、それ以上の経験を持つ看護師には絶大なる信頼を寄せる、なんて段階を踏む方もおられます。
逆にものすごく低姿勢の患者さんももちろんおられます。私は外来ばかりだったから、病棟の看護師さん達は夜勤もあって大変ねぇ、なんて労って下さる方も。しかし、そこは看護師として先輩である事に変わりはありません。患者さんとして、時には
のですね。
家族に医療従事者がいる
上記2つは患者さん自身が医療者の場合でしたが、意外と一番苦労するのはご家族の中に医療従事者がおられる患者さんです。
医療従事者といっても医師・看護師のみならず社会福祉士・MSW・PT・OT・STなど様々な職種があるので、ご家族の方がどの職種かによって対応が変わります。それぞれの専門分野に関する内容は患者さんもご家族の方の意見を優先されるでしょうから、病状説明などはご家族の意見を予め把握しながら進めていかなければなりません。
病状説明で治療内容にも同意後に、実は甥が医師で治療に関して質問や意見がある、と言われた時は一から出直しとなります。そうならないためにも最初の
だと思います。
病院に勤務していて、同じ医療従事者が入院されるのはごく当たり前の事。最初は身構えて接すると思いますが、患者さんも気を遣っておられると思うので、お互いあまり意識せずに関係性が築けるといいですよね。
この記事を書いた人
- 看護師9年目。血液内科病棟で勤務し、小児から成人・老年期の看護に携わる。結婚半年後に夫の転勤に伴い退職。現在は一児の母で子育て奮闘中。
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