当直医を呼ぶ時の心得3つ‼︎
24時間交代勤務で患者さんを診ていると、いつ何が起きてもおかしくないですよね。
自分の勤務中に急変したり、予想外の事態が起こる事もありますね。日勤帯で周りに多くのスタッフがいて、サポートをもらえる状況であればいいのですが、これが夜勤帯の人が少ない状況で起きた時の恐怖感と言ったら、嫌な汗が身体中から噴き出しそうです。
そんな時のために勤務している当直医師‼︎急変だけでなく、薬の処方に至るまで当直帯で起こった様々な状況に対応してくれますね。ただ、当直医も眠い目を擦りながら呼ばれるわけで、不機嫌オーラ全開でぞんざいな扱いをされる事も残念ながらあります。
闇雲に呼んで地雷を踏まないよう、今回は夜間に当直医を呼ぶ時予めやっておいた方が良いと思われる事についてまとめてみました。
バイタル測ってからコール
どういう状況で呼ぶかにもよりますが、まずは当直医にコールする前に基本のバイタルを測っておきます。
急変なら当たり前、頭部打撲のない転倒に関しても、まずは電話で患者さんの様子が伝えられるようバイタルを測ります。
診てもらうのが一番分かりやすいのですが、1分後に当直医が来れるとは限りません。他の患者さんの対応中で今直ぐには行けないということもしばしば。電話での報告を元に医師も優先順位をつけるので、そんな時に長々と経緯を説明するより、やはり数値と外観を端的に言う方が伝わり易いのです。
当直医に当科の医師がいるかチェック
当直医は小児科や産婦人科、麻酔科など必ず科に1名当直医を置いている科もあれば、その科の医師は今晩は1人も居ないという科もあります。
病棟当直の当番医を見てみると、内科だったり外科だったり、あるいは精神科の医師だったりと様々です。
薬の処方や転倒の報告などはいいのですが、患者さんの状況がオペ後や移植後の病状悪化だと精神科の医師や糖尿病内科の医師に診てもらうのはなんだか躊躇しますね。いや、決して精神科や糖尿病内科の先生方を見くびる訳ではありません。ICU症候群や低血糖、高血糖の際には声を上げて呼ばせて頂こうと思います。
ただ、当直医に当科の医師がいればラッキー、要は話が早いのでその後の対応もスムーズに行えます。当科の医師であれば、自分の診ている患者さんでなくとも、カンファレンス等で科内の患者さんの状況はある程度分かっていると思うし、適した薬剤を直ちに処方してくれるからです。
病棟当番でない当科の医師を呼ぶのには些か後ろめたさを感じますが。なので、薬の処方だけで呼ぶのは御法度です。いくら同じ科の医師とはいえ、救急当番をしているわけですから。呼んだ時は、申し訳なさと有り難さを身体全身使って表現して下さい。そして、翌朝当直明けの先生に向かって「昨夜はありがとうございました。助かりました。」の一言。これで充分です。
当直医が来るまでに必要物品を準備
急変であれば、当直医だけではなく様々な医師が駆けつけますが、当然救急カートを準備します。それ以前に少人数の夜勤スタッフで役割分担を決めてやるべき事は沢山ありますが。
当直医に処置をして貰いたい時は処置カートに必要物品を置いて待機します。あとは、些細な事ですが当直医は緊急に部屋に行かなくて良いと判断した場合大抵病棟でその患者さんのカルテをひとしきりチェックしてから部屋に行きます。なので、その患者さんの電子カルテや紙カルテを見え易い位置にセットしておくのも一つの方法です。
当直医に何故ここまで…と思うかもしれません。いや私なら思います。が、夜勤帯そうでなくともお互い眠い時間に働いているわけですから少しでもスムーズに業務を運びたいですよね。当直医の不機嫌に長時間関わらないように、できる限り円満解決を望みます。
夜勤帯に見ず知らずの当直医を呼ぶ時の緊張感が少しでも軽減されれば良いのですが。病棟の当番医が怖いと有名な先生に当たった時こそ、やってみてはいかがでしょう。
この記事を書いた人
- 看護師9年目。血液内科病棟で勤務し、小児から成人・老年期の看護に携わる。結婚半年後に夫の転勤に伴い退職。現在は一児の母で子育て奮闘中。
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