初心者のための血ガス!
こんばんは。呼吸療法認定士の試験に向けて、夏からちょこちょこと勉強を進めています。仕事と両立しながらの勉強は大変ですが、看護学生時代の頃を思い出しながら、頑張っています。
といっても、寝る前にだったり、お風呂に入ってドライヤーしながら暇つぶしにテキストををペラペラめくる程度だったり、「ながら勉強」中心ですが。
改めてテキストを見ると、その範囲の広いこと、分厚いこと。圧倒され倒れそうになりまして、生半可な気持ちでは望めないな、と思っている現在です。
数えれば、呼吸療法認定士試験まで100日切っていました。これからは、真面目にがっつり机に向かって勉学に努めなければ・・・。
今回は、看護学生の頃から今まで、ずっと逃げてきた(?)血ガスについて。今更ながら、人体って複雑にコントロールされててすごいなぁと痛感させられます。
血ガスとは?
ケツガス?なにそれ、っていうレベルだった私が教えます。少しでもケツガスの魅力をわかっていただければと思います。
まぁ、血液ガスなんですが、つまり、ガスって何なのか。
空気中には窒素(約80%)、酸素(約21%)、ほかに二酸化炭素(約0.03%)などのガスが存在しています。
血ガスというのは、血液の中のそれらガスの割合、それを分圧として表示している、ということです。
血ガス検査の取り方
血ガスで採血する検体は、動脈血です。動脈血なので、医師が行います。看護師は物品準備と介助、測定器の準備をしましょう!
2.5mlの注射器シリンジに、ヘパリンを少量なじませ空気を抜き…と私は準備していましたが、最近は専用の採血キットがあるんですね。なので、病院によって手技は違うことが多いかもしれないので、その場所のやり方を教わってください。
ポイント
大切なのは、シリンジに空気を混ぜない!採血後すぐ測定器(分析器)にかけましょう!
空気が混ざった検体は、上で説明した「空気」の値が混ざり、ガス濃度が変わってきてしまい、PaO2の値が上昇してしまいます。
採血後、時間が経ってしまうと、血液細胞も代謝をしていますので、PaCO2が増えたりPaO2が減ったりしてしまいます。データがくるってしまいます。
氷水や冷蔵庫で冷やすことも慣例として行っていますが、誤差が出るので、基本的には避けたほうがいいとされているようです。
ちなみに血ガス分析で出た測定結果がずらーっと紙で出てきますよね。
その値、実はpH、PCO2、PO2の3つだけしか測っていません。それ以外の数値は、計算によって導き出されています。
※参考までに、P(分圧)a(動脈血)
サチュレーションではダメなのか?
Spo2(パルスオキシメーターの値)も、SaO2(血ガスでの値)も、ほぼ一緒。じゃあSpo2が分かれば、だいたいの酸素の濃度はわかるものじゃないのか?私はずっとそこが疑問でした。
しかし、大事なのは、酸素の濃度ではなかったのです。実は、血ガスで見たいのは、CO2の値なんです。
Spo2が96%であっても、CO2が40mmHgかもしれないし、60mmHgかもしれません。そこは血液ガス検査をしなければわかりません。
40であれば問題なくても、60となっていれば換気異常が生じている可能性がありますね。そこが分かります。
CO2は酸である!
ガスは血液(水)に溶け込むとイオンになって存在しています。
化学式を書こうと思いましたが書けませんでした(汗)
簡単に言うと二酸化炭素の入ったドリンクは炭酸水ですよね。シュワシュワする飲み物の。
血液に二酸化炭素が溜まってしまうと血液は酸性に傾きます。つまりpHは酸性傾き、アシドーシスの状態です。
血液の中に二酸化炭素が溜まる時、というのはつまり、上でも書きましたが、換気障害が起こっているということになります。
それは、換気をつかさどる調節レベルで起きているかもしれないし、または肺自体の異常で換気ができなくなっているかもしれない、原因はさまざまですが、換気ができなくなっているということには変わりありません。
その場合は、酸素を増やしてあげる処置より、換気を十分にさせるべきであることが分かります。
逆に、血液の中に二酸化炭素が少ない状況の時は、どのような時でしょうか?今度はpHがアルカリ性に傾き、アルカローシスの状態です。
換気のし過ぎで二酸化炭素が出すぎてしまい、過換気症候群の状態です。そんな時は自分の吐いた二酸化炭素をまた吸わせてあげるといいですよね。
難しくなってしまいましたか・・・?
自分でわかりやすくしたいと思いつつ複雑になってしまいました。
CO2のことしか書けなくなってしまいましたが、実際には、重炭酸イオンであったり腎臓であったりアニオンギャップというワードもあったり複雑に絡んできて一気に理解できると面白いかもしれませんが、奥が深くて一言では言い表せませんでした。
今回は呼吸メインで話を進めてしまいましたが、もし興味がでたなら、ご自分でも学びを深めてみることをおすすめします!
気が向いたら続編を書いていこうと思っています。それではまた。ごきげんよう!
この記事を書いた人
- 二十歳から休まず真面目に?働き続けて、疲れを感じてきた年頃です。
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二十歳から休まず真面目に?働き続けて、疲れを感じてきた年頃です。
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