のぞき見!精神科訪問看護☆・・・てなんなんだ?編
みなさんは、精神科を専門とした訪問看護があることをご存知ですか?
私は、以前精神科病院の法人内の精神科訪問看護ステーションで勤務していました。
そのことを転職した今の病院の同僚に話すと、みんな「そんなのあるんだ、知らなかったぁ!」という反応。
私の特殊な経歴の中でも最も特殊で、もっとも知られていない仕事です。
「精神科の訪問看護ってなにやってんの?」同僚によくそう聞かれるのですが、どうやら経験のない人にはなかなか想像できない様子。
そこで、精神科訪問看護のお仕事をちょっと詳しくお伝えすることにしました☆
実は最近やってるステーションが急増してます☆
あまり知られていないかもしれませんが、政府は政策の一つとして、精神科病院の病床を削減しようとしています。
そのため、症状の落ち着いている患者さんや、社会的入院の患者さんを在宅にうつす必要があります。
しかし、薬の管理や生活の面での見守りなどの援助がない状態での退院はかなり難しく、医師が退院の条件として精神科訪問看護をつけることがよくあります。
だから、精神科の患者さんを受け入れる訪問看護ステーションが最近増えてきているのです。
私の勤めていたステーションのように、精神科病院を経営している法人が設立したものが多いですが、独立型のステーションも増えてきています。
ちなみに、身体と精神と両方の患者さんを受け入れるステーションもあります。
その場合、看護師の精神科での臨床経験が必要という決まりがありますが、精神科経験のない看護師が精神科訪問看護をできるようになるための研修があり、それを受ければ訪問可能となります。
もちろん、精神科病院の法人内(いわゆる紐付きってやつですね・・)のステーションでも、新人ナースにいきなりステーション配属は原則なく、病棟で1年は経験を積ませてからの配属になることが多いです。
身体の訪問看護との違い
基本的に、患者さんのお宅に訪問するというのは違いがありません。ただ、精神科の場合は、グループホームなどの訪問をすることもよくあります。
私が勤めていた訪問看護ステーションでも、法人内のグループホームへの訪問がありました。
身体科の訪問看護は、看護師、理学療法士、言語聴覚士などの職種で運営されていることが多いと思いますが、精神科の訪問看護は、看護師、
作業療法士、精神保健福祉士で運営されていることが多いです。
また、身体の訪問看護ステーションでは一人で訪問しにいくということが多いようですが、私の勤めていたステーションでは、在宅の患者さんは2人での訪問を徹底していました。
「体を触られた」「財布を盗られた」などの妄想などを持たれて、大事になってしまうリスクを回避できるようにという意味合いが多く、自分たちを守るために基本的には2人。
法人内のグループホームであれば、リスクの低い、症状の落ち着いている患者さんだけは1人で訪問もたまにはあるかなといった程度。
そして、これが身体の訪問看護との大きな違い!
精神科の訪問看護は基本的に白衣は着ません!そして、事業所名を入れた車では訪問しません!
私服、もしくは支給されたジャージで、何も名前の入っていない社用車での訪問となります。
患者さんのご近所の方に訪問するところや車を見られたときに、「精神科??」と思われないような配慮です。
なので、駐車場がないお宅に訪問するとき、路駐の車が取締りの対象にならないかヒヤヒヤものでした(汗)
対象となる患者さんは?
精神科の病名で診断がついていること、そして、医師からの訪問看護の指示書が必要です。
基本的には、精神科医からの指示書でお願いしていました。
病名は、統合失調症、うつ病、双極性感情障害、認知症、パーソナリティ―障害、発達障害など、幅広く対応していました。
大切なことは、「本人が訪問看護を望んでいるか」ということ。
そうでない場合、お約束の日時に家にいなかったり、拒否が強くて関係がうまく築けないので、医師からの指示が出た時点で受け入れが良いかどうかは確認していました。
ただ、退院の条件として医師がつけた訪問看護の場合、「本当は嫌だけど退院したいから仕方ない」という患者さんもいて、そういうケースの初回訪問はとーっても気が重たかったです。
ただ、指示が出た場合、なかなか断ることも難しいので、だいたい依頼は受けていました。
訪問看護を受け始めると、意外と楽しみになってきたと言われる患者さんもいらっしゃいました。
望まれるところに行く。待っててくれるところに行く。そういうケースの訪問が一番理想的で、気持ち的にも一番楽ではありました☆
まとめ
今回は、ほんのちょっとさわりの概要的な部分だけお伝えしました☆
次からは、実際にどんなお仕事してるかということをお話できればと思います♪
この記事を書いた人
- 育児花丸旦那さんと4歳の息子との3人暮らし☆専業主婦に対する憧れも密かに抱きつつ、常勤で走り続けるワーキングマザーです。趣味は楽器演奏と、映画鑑賞。最近は手芸店巡りが大好き。目指すは、なんでも挑戦する30代♪
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