体験から解説~保育園での看護師~
みなさんは保育園で働く看護師を知っていますか?また、どんな印象を持っていますか?
私は、小児科勤務をやめて“子供に関わる仕事”をと探していたところ転職サポートさんから声をかけられました。
今回は、その保育園で働く看護師についてお話していこうと思います。
業務内容の実際
小児科での勤務後、まだ子どもと関わっていたいという気持ちが強く、私は“保育園ナース”として私立保育園で勤務しました。
数園務めましたが、保育園での看護師の役割は園によって方針が違います。
“とにかく、保育士の数も少ないので保育補助に徹底するタイプ”
私の知ってる限りでは、このふたつのタイプに別れます。
とは言え、看護師資格を持っているわけですから、基盤の業務はどこも同じです。
出勤したら、登園時間に合わせて全園ラウンド、健康観察を行い朝礼に参加します。その後、体調不良児が訪室してくると毎回対応します。昼食前のアレルギーチェック、内服の管理、夏場のプールの衛生管理、保健日誌など、日課業務は多いです。
それに合わせて、月初に月報を書いたり、身体測定をしたり、検診などの補助についたりします。円によっては職員のメンタルケアを行ったり悩み相談を板挟みで聞くこともあるので、病棟勤務時代とはまた違う種類のストレスを抱えてしまうこともあります。
緊急時対応
そして緊急時です。基本的に園長が最終判断を下すことになりますが、園長ともなると出張や、会議で不在なことも多く、看護師である私たちに意見を求めてくることもあります。やはり、基本的に同業者1人職場ですのである程度の決断力や、判断力も必要になってきます。
業務内容は10園10色
学校のように法律で決められている部分は少なく、保育園の看護師はまだまだ基盤が出来上がっていません。
施設によって看護師の立ち位置や、業務内容が大きく変わることもあります。
保育園のタイプ別ナース
スケジュールが詰まっているようでも、ケガや体調不良者が少ない日には、ちょこちょこ空いた時間が出来るわけですが・・・その時間帯に何をするのでしょうか・・・下に記していきます。
まず、はじめに“保健室が整備され、保健室の先生として看護・保健・衛生業務のみに従事するタイプ”ですが、これは園庭の危険物除去や、健康教育の準備・実施、玩具の消毒、職員指導、物品補充、ケガの統計、文献研究、予防接種推奨ポスター、通院同行などが上がります。
次に“とにかく、保育士の数も少ないので保育補助に徹底するタイプ”ですが、これは主に0歳児クラスがある園で多いようです。0歳児の哺乳、おむつ交換、沐浴、離乳食などを行います。0歳児はちょっとした環境の変化ですぐに体調が崩れてきますので看護師を常在させる場合も多いようです。
私はどちらのタイプも経験していますが、NICUの経験もあることから“とにかく、保育士の数も少ないので保育補助に徹底するタイプ”で働いて欲しいと雇用時に言われることが多いです。
もちろん、保育園では保育士、看護師に力の差はありませんから保育士に指導されることもあります。年配のベテランナースはそれでプライドが崩される・・・というお話も聞きます。
個人的にやりたいのは、やはり“保健室が整備され、保健室の先生として看護・保健・衛生業務のみに従事するタイプ”の働き方ですね。
看護師の資格を保育園で使えるだけ最大限に使いたいと思うと、こちらの働き方に憧れます。ある程度、保育士や園長、事務と仕事内容が違う方が様々な意見が出るし、他職種同士持つ能力を引き出せるような気がします。
最先端の医療からは離れ、教育者へ
保育園の保健担当は、看護師資格がなくても(養護教諭の資格さえ持っていれば)出来るわけですから、最先端の医療に触れる機会はパッタリとなくなります。
その分、自分の自由な時間を持てるわけですから自分の好きな分野を個人で学会に参加したり、個人で研究したりすることも可能です。
私は保育園に入職してから、ずっと取りたかった“アレルギー関連の資格”を取得できました。
まとめ
少し話が逸れましたが、簡単そうに見えて意外と大変な保育園での看護師業務です。もし入職を考えているのならば、面接の時に園の保健方針も必ず聞きましょう。
そうすれば、入職してからのギャップに悩まされることも少なくなるのではないでしょうか。
この記事を書いた人
最近の記事
- 未分類2017年1月3日えっ!花粉症にも経口免疫療法!?~治る日がいつか来る!?~
- 日常生活2017年1月3日新卒必読:アナログ!?ナース専用手帳でのスケジュール管理!
- 日常生活2016年12月26日乾燥肌がつらいあなた・・・スキンケアどうしてる?
- 日常生活2016年12月26日冬場はしっかり加湿したい!加湿アイディア集
この記事を読んだ人は以下も読んでいます
人気ライターBEST5
-
こごみ
計208,999view
しまりんご計86,452view
おじゃりん計78,684view
まこ計77,166view
人気記事BEST10
SIDS(乳幼児突然死症候群)のおはなし 21,104view
入院して分かった点滴の苦痛とナースの対応 16,521view
わたしの流産体験その2~流産後から復帰まで~ 16,384view
大腿骨近位部骨折の保存療法はどのように看護すればいいの? 13,371view
わたしの流産体験談その1~妊娠判明から流産まで~ 12,891view
看護師が養護教諭になったらこうなった 保健室って何するの? 12,401view
特養の配置医師以外はみだりに診療に行ってはならないの規定について 12,333view
「彼女は看護師」のあなたに伝えたいこと 12,286view
最近注目の「スキンテア」を身近なものでケアしよう! 11,366view
葬儀屋さんが教えてくれた「エンゼルケアの今」 10,653view
カテゴリ一覧
この記事に対するコメント
>> すべてのコメントを見る(0)