私のお仕事体験談②循環器メインCCUの裏側
こんにちは、かのんです。
前回は救命センターについて書かせていただきましたが、今回はその後に勤務した一般病院のCCUについて書いていきたいと思います。
CCUとは
そもそもCCUってどんなところなのでしょうか。
CCUはCoronary Care Unitのことで、冠動脈疾患を主とした集中治療室のことをいいます。
簡単に言うと、循環器内科の集中治療室といったところでしょうか。
なので、入院する患者さんも循環器疾患の方ばかりです。
基本的な疾患は、以下の通りです。
重症心不全
重症不整脈
急性大動脈解離
腹部大動脈瘤
心内膜炎
心タンポナーデ
重症不整脈、心筋梗塞の手術待機
基本的には急性心筋梗塞や心不全の患者さんが毎日緊急入院することが多かったような印象です。
また、院内の重症不整脈発生時、心不全の急性増悪の患者さんがCCUに降りてくることもありました。
入院後に多い処置は動脈圧ライン、CV挿入、気管挿管、心嚢穿刺、補助循環(IABP、PCPS)などです。
毎日超重症患者さんがいるわけではないので、急性心筋梗塞の患者さんだと末梢ラインと膀胱留置カテーテルが入っているくらいですね。
時にPSVTなどの不整脈に対して除細動器を使ってカルディオバージョンをかけて、洞調律に戻すということも行いますが、そのまま元の病棟に戻っていくことが大半でした。
業務の流れ
業務内容自体は一般病棟ほとんど変わりません。
違う点は、重症患者さんが多いので申し送りをベッドサイドで行う、ほぼ毎日心電図を測定する、といった点でしょうか。
また、一番大きな業務の特徴としては緊急入院で心臓カテーテルを行うということだと思います。
特に心筋梗塞の場合は一刻を争うので、手が空いているスタッフで協力して準備をします。
家族の連絡先の確認、症状がいつからあるかの確認
採血、末梢ライン確保、膀胱留置カテーテル挿入
酸素吸入
痛みがあればモルヒネの静脈注射
十二誘導心電図測定
必要時降圧剤、昇圧剤準備し投与
前投薬(バファリンやプラビックスなど)内服
カテーテル用の病衣に更衣
移動用心電図装着
出棟
急性心筋梗塞の場合は1分でも早くカテーテルをした方が心筋へのダメージも少ないので、CCUに来てから早ければ10分くらいで緊急カテーテルに行くことになります。
CCU看護師が当番制で心臓カテーテルの介助に付くことになっているなっているので、受け持ちもですが、カテーテル当番のナースも緊急入院が来ると非常に忙しくて大変でした。
心臓カテーテルから帰室後は3時間ごとに採血を行います。
CK、CK-MBの値が下がり始めるまで続けることになりますが、これは心筋の破壊が止まってきているか否かの確認をするために必要になるからです。
また、この間に再度虚血発作や再梗塞などを起こす患者さんもいるので、引き続き心電図の確認をおこないます。
CKなどが下がり始めたら少し安静度を上げて、食事が開始されます。
基本の流れは慣れてしまえば簡単にこなせるのですが、緊急入院直後にまた入院、となることもよくあったので、インシデントを起こさないようにしつこいくらいに指示の確認を行っていたのが懐かしいですね。
また、私がいたCCUだと看護サマリーにかなり力を入れていたので、プライマリーになると大変でした。
サマリーと書くのに半日近くかかるのはザラでしたね。
また、他病棟へ転棟する患者さんがほとんどだったので、在院日数が少ない場合は転棟専用のサマリーを書いたりと、記録はとにかく多かったです。
また、カンファレンスも一日1~2患者は掘り下げて行うことが多く、ADLを下げないためにはどうすればいいのか、家族の受け入れを促進するにはどうしたらいいのかといったところを話し合い、即計画に反映させるようにしていました。
前回書いた救命センターと比べると、一人一人の患者さんに裂く時間は多く、その分こういった計画やサマリーなどの記録面、患者家族とのかかわりといった面では濃密だったと思います。
ただその分忙しくて残業も多く、勉強しないといけないことは毎日山のように出てくるので身体的・精神的な負担は大きかったです。
追加すると、不穏患者さんもかなり多いので、その対応にも追われます。
高齢の方のみでなく、大動脈解離で床上安静の患者さんは割と若い方が多いので、安静に耐えられず、イライラが爆発してルートを引きちぎって脱走したり、ナースに暴力をふるったりということが多かったので、毎日無事に勤務が終了することを願っていました。
終わりに
循環器に特化しているので、日々心電図とにらめっこしていました。
最初は分からなかったですが、わかり始めると楽しくて、自分の受け持ちではない患者さんの心電図を見て勉強したり、先生に質問してみたりと積極的に調べるようになりましたよ。
落ち着いて見える患者さんでも、急変しやすい状態には変わりません。
CCUでは安静度の制限がありますが、心臓リハビリをしている過程でST変化が出てくる患者さんも多くいます。
病棟に転棟した直後の患者さんも治療後とはいえ急変リスクを孕んでいるので、モニターだけでなく患者さんの状態をアセスメントしながら看護していくことが必要だと学べた数年間でした。
機会があればまた働きたいと思っています。
最後までお読みいただきありがとうございました(*’▽’)
この記事を書いた人
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手術室、ICU、外科病棟などいろいろな病棟を渡り歩いてきました。
基本的に忙しい方が燃える8年目ナースです。
現在妊娠に伴い退職しましたが、日々やりがい探しに奔走しています(^^♪
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