新人看護師必見!注射が下手でも患者さんと信頼を築く方法
患者さんにとって看護師は病院内で過ごす中で最も身近な存在です。入院患者さんにおいては、家族の面会以上に看護師と接する時間の方が長い方もおられます。看護師として働く中で、できれば患者さんと仲良くなりたい、信頼されたいですよね。
新人看護師の強みは、少しの失敗も、これから学べばいいよ、わしの腕を練習台にしてくれ、と特にご年配の患者さんに孫のように可愛がられる事。反面技術がまだまだ未熟なために、あの子が注射をすると痛い、ベテランに代わってくれ、などと言われる事もしばしば。では新人看護師は、どのようにして患者さんの信頼を得るか。それはズバリ笑顔と、一生懸命さを全面にアピールする事です。
笑顔はもちろんどの年代も働く上で必須ですが、一生懸命学ぶ姿というのは、年々衰えていきます。先輩看護師の後ろを必死でついて行き、教えられた事を患者さんの前でもしっかりメモをとる!当たり前の事のように思えますが、患者さんの前でメモをとれるのは新人のうちだけです。しっかりと学ぶ姿勢をアピールしましょう。
もちろんアピールだけで無く、メモをとった分教えてもらった事は忘れず自分の知識にしなければなりませんね。以上の事は初歩的な段階。つまり、そんな事分かってるよと言われて終わる事。では、もう少し別の方法をお伝えしましょう。
患者さんの話をベッドサイドで、座って聴く事。ここでは、患者さんが目線の上にいる事、椅子などに座るのでは無くしゃがむ事が重要です。話を聴く姿勢をとり、一にも二にも患者さんの言われる事を頷きながら聴きましょう。
私も新人時代は自分の業務に追われ、なかなか時間内に話をゆっくり聴くという事はできませんでした。その代わりに定時を過ぎて他のスタッフが看護記録に没頭する間に、その日受け持った患者さんの所へ行き、日中はバタバタして話をゆっくり聴けなかった事を誤り、改めてどうですか?と聴いていました。早く業務を終わらせなければという焦りもありますが、そこで注射などの時間に追われず話を聴く事で、患者さんの新たな発見や、どんな事で悩んでいるのかを聴く事が出来ました。それは後々患者さんとの信頼関係を築く上で重要となったと思います。
病棟ではしばしば様々なカンファレンスが行われますが、自分が聞いた患者さんの些細な情報も役立つ事があります。そして、カンファレンスで学んだ知識を患者さんに提供する事で頼もしく思ってもらえる事にも繫がります。
患者さんによっては、新人看護師をからかってみようという方もおられます。突然自分の薬全部の効能を教えてと言ってきたり。本当は、薬剤師からの説明もあり、お薬説明書ももらっているけれど。予め学習していた薬なら良いけれど、知らない薬だと焦りますね。でも大丈夫、すぐに調べますと言って、病棟のパソコンで調べるか薬辞典を使って調べるか。患者さんの元へ行き、予め持っているであろうお薬説明書より少しだけ詳しい説明をしてみて下さい。大抵お薬説明書は患者さんが分かりやすいように、簡潔に書いてあります。
少し詳しく説明するだけで、調べたという姿勢も見せられますし、自分の知識にもなって一石二鳥ですね。ただ、あまり詳し過ぎるのは駄目です。副作用など詳しく言うと余計な不安を与えてしまう事になりますからね。あくまで少しです。
他にはと言うと、患者さんの誕生日を覚えておき、勤務始めの検温で、挨拶の次にお誕生日おめでとうございます!の一言。誰でも自分の誕生日を覚えてくれていたら嬉しいもの。年をとっておめでたくない、病院で誕生日なんてガッカリ、なんて言われる患者さんもおられるかもしれませんが、話が膨らむ事は間違いなし。何もプレゼントを準備する必要は一切ありませんし、そこから話題を見出しコミュニケーションを図れれば良いのです。
信頼関係を築いてしまえばもう注射なんて怖くない。少しの痛みや失敗は許してもらえたりします。まだまだだなあなんて、笑ってお叱りを受けるようになることも。ただ、失敗したり痛がられたら心の底から謝る事が大切ですね。新人時代は先輩との人間関係やら、業務の不慣れさやらいろいろ悩みは尽きませんが、せめて患者さんから信頼され、検温に廻るのが楽しみと思えるようになれば嬉しいですね。
この記事を書いた人
- 看護師9年目。血液内科病棟で勤務し、小児から成人・老年期の看護に携わる。結婚半年後に夫の転勤に伴い退職。現在は一児の母で子育て奮闘中。
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