解熱剤子どもに使っていいの?
お子様が発熱した際にはどのように対応していますか?子供は急変しやすいので、“たかが、発熱”とは思っていても熱源がわからない限り、安心はできませんよね。
病院が空いてない時間は?
その悩みを元小児科看護師として解説していきたいと思います。
発熱は良いことかもしれない
発熱すること=デメリットと考えがちではありますが、実は身体にとってメリットとデメリットがあるのをご存知でしょうか・・・。
発熱のメリット
ウイルスや菌類のせいで体温が高くなるのではなく、体温が高くなるとウイルスや菌類の活動が穏やかになるので、身体がそうさせていると捉えます。
よく“発熱は、バイキンと闘っている証拠”と説明されますよね。
それはそのとおりで、無理に熱を下げようと解熱剤を投入するといつまでもウイルスや菌類が体内に滞在する危険性があります。
発熱のデメリット
体温が上昇と比例して酸素消費がどんどん増加していきます。一般的に1℃の体温上昇=酸素消費10%増加なので、体温が高くなるほど気怠く、息苦しくなってきます。
また、発熱が40℃を超えてくると“脳にダメージをあたえる”と言われています。小児では熱性けいれんなどの危険性もあるので注意が必要です。(熱性けいれんの7割以上は良性のけいれん発作と言われています。)
一般的に、新生児=体内の90%以上が水分、子ども=体内の80%以上が水分と言われています。体表面積が大きいことに付け加えて、発熱することで放散させる熱が増え脱水になりやすくなるので注意が必要です。
38.5℃までは経過観察
上記の、メリットとデメリットを考慮して、38.5℃程度までの発熱なら経過観察を行えば良いのではないでしょうか。
子どもの軽度の発熱であれば“こもり熱”の可能性もあります。水分摂取をしっかり行うと30分ほどで、解熱してくるがあります。
クーリングに関しては、子どもの場合は冷えすぎる可能性があるので直接肌に氷嚢やアイスノンが当たらないようにしましょう。
また、乳児はすぐに体温が急激に下がり、低体温になりかねないのでクーリングは基本的に行わないようにしましょう。
また、子どもの体温は“37.5℃程度までは平熱”と言われることが多く、多少の発熱でも以外と普段と変わらない様子で過ごしたりします。
※ただし、小学校の中学年程度になってくると平熱が大人に近づいてくるので安易に考えない方がいい場合もあります。
安全性のある解熱剤を選ぼう!
小児が使用可能の解熱剤は全世界で下記2種類しかありません!
- アセトアミノフェン=カロナールetc
- イブプロフェン=ブルフェンetc
どうしてもの場合には、乳児でも(約半歳児以上)解熱剤を使用する場合がありますが、1歳児未満に使用するのは体温が低くなりすぎる場合もあるので危険です。
市販薬ではどうでしょうか。「救急外来を受診するほどではないけど、ドラッグストアならまだ空いている」そんな時間帯の急な発熱に是非参考にしてください。
お子さまに使える市販薬の中で、私が特にオススメするのが下記2種類です。
「キッズバファリンシロップS」
「ムヒのこども解熱鎮痛顆粒」
この2種類はどちらもほぼ、アセトアミノフェンで作られた安全性の高い薬剤になっています。
「キッズバファリンシロップS」の方が低年齢から使えます。(一応、3ヵ月児から使用できます。)
年齢に応じて、服薬量が変わるので裏面の用法用量をしっかり読んでから服用させるようにしてください。
同じアセトアミノフェンやイブプロフェンだからといって、大人の市販薬を量を減らして服用させるのは絶対NGです!
まとめ
子どもは急に発熱することが結構多いですよね。特に夜間だと、救急外来を受診するか悩むことがあると思います。
そんな時の判断基準になるように、今回発熱と解熱剤についてまとめてみました。
急な発熱時にも慌てず対応してください。
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