恥ずかしい(>_<)肛門掻痒症の体験
恥ずかしながら、肛門が限局して痒い肛門掻痒症になりました。
まさか、蟯虫( ;∀;)かも・・・と心配になり、恥をしのんで肛門科を受診しました。
誰にも言えず同じ症状でな悩んでいる人は、ぜひ参考にしてください。
実は大きな病気が潜んでいることもあるそうですよ。
症状と受診するまでの葛藤
皮膚が弱いけれどこんな経験ははじめてでした。
体が温まってくると痒くなり、人目に隠れては衣服の上から掻かずにはいられませんでした。
間寛平のように肛門を角につけて肛門を掻きたいぐらいです。
排便の後は、よく拭いているつもりで汚れが残っているのかもと思い、排便後は、毎回ウオッシュレットを使い洗浄するようにしました。
痒いので、ウオシュレットの水流を強にすると痒みが軽減し快適でした。
入浴時も石鹸を泡立ててシャワーでよく洗っていました。
職場に亡くなった方のご家族がいらないと置いていった痔によく使う軟膏「強力ポステリザン軟膏」を使ってみました。すると、引っ掻き傷は治り、痛痒さがすっかりなくなり安堵しました。
しかし、数日すると再び激しい肛門の痒みが襲ってきたのです。
「強力ポステリザン軟膏」をつけるとステロイド剤が入っているせいかすぐに治るのですが、1か月ほど何度も悪化と改善を繰り返しているうちに、肛門部がただれ排便するのに激痛が伴うようになりました。
あまりの痒さと痛みに悩まされ、もしかして蟯虫なんてこともあるかもと心配になり、恥を忍んで肛門科に受診することにしました。
肛門科選び
さいわい都心に住んでいるので、ネットで調べると数多くの肛門科があり迷うほどです。
私の一番の希望は、女医さんであってほしいということでした。
そして、清潔感にあふれ、短気な性格のため待ち時間が短いのが希望でした。そんな私のわがままが叶う肛門科専門の女性専用クリニックがみつかりました。
その女医さんはクリニックだけでなく、腸とおしりにやさしいレストランまで考案し経営しているのです。
不安と期待に胸を膨らませながら、早速、受診することにしました。
受診すると・・・
ビル内の一角にクリニックとレストランがありました。女性専用とあって、アロマの香りがする清潔感あふれる内装です。
肛門を見られるという羞恥心と緊張感を和らげてくれるような環境です。
待ち時間も快適に過ごせるように、女性雑誌や、肛門や腸に関する本がたくさん置いてありました。
本好きの私は充実した待ち時間を過ごすことができました。
名前を呼ばれて診察室に入ると、ネットで見たやさしい穏やかな感じとは違い、笑顔だけれど、目の奥に凄く強い厳しさを感じる50台近くの女医さんがいました。
事前に書いた問診票を見るなり診察台に案内され、内視鏡での肛門検査をしてくれました。検査をしながら、画像を見せてくれました。
すると、便が肛門近くまで来ているのが見えて、女医さんに「これじゃ便が硬すぎるよ。今は、痔がないけれどそのうちなるね。チューブ入りの練りハミガキの柔らかさになるようにしてください。」と淡々と説明してくれました。
肛門付近の皮膚の培養検査もしてくれました。
女医さんの淡々としたあまりのてきぱきとした態度のためかあまり恥ずかしさを感じないほどでした。
その後は、なぜ肛門掻痒症になったのかさらに詳しく説明してくれました。
そして、1週間後に培養検査結果を聞きに行くと、カンジダ菌が検出されました。
そりゃステロイド剤入りの「強力ポステリザン軟膏」を使ったら悪化するわけだと納得したと同時に早く受診すればよかったと反省しました。
塗り薬を頂き1週間でほぼ完治しました。
良かれと思ってやっていたことが肛門掻痒症の原因!?
毎日便が出ていても、すっきり出ずに中に残っていれば便秘
そうです。私は、毎日便が出ていたのですが、女医さんがおっしゃるように、なんだかもぞもぞする便が出きらない変な感じがあったのです。
そんな感じがあり、トイレットペーパーなどでこすって拭いたりウオッシュレットや入浴時に念入りに洗い摩擦を加えていました。
そうすることにより、皮膚は乾燥し痒みはさらに痒くなっていくそうです。
正しいおしりの手入れ
女医さんから教わりましたので簡単にまとめました。
●擦らない、掻かない。
抑え拭きが原則です。
●洗いすぎない
温水便座はなるべく使わないようにしましょう。使用する場合は、水圧と水温を一番低く設定をします。洗浄は5秒以内にしましょう。
●乾燥させない
温水便座の乾燥モードは使ってはいけません。皮膚が乾燥すると皮膚表面まで痒みを感じる神経が増殖して延びてくるそうですよ。
●消毒や石鹸を使わない
入浴時に石鹸をつけてスポンジやタオルでごしごし洗うのはやめましょう。背中を洗った石鹸の泡がおしりに垂れてくるのでそれで十分だそうです。
また、市販の肛門スプレー、ウエットティッシュは消毒液や添加物が含まれるので使わないようにとのことです。皮膚の刺激になったり、皮膚を守ってくれる常在菌がいなくなってしまうからです。
病気との関連
下記のようなものがあります。思いのほか、沢山ありますね。
痔核、裂肛、痔核、肛門ポリープ、直腸脱、過敏性腸症候群、膣炎(おりもので肛門を刺激する)、蟯虫症、パジェット病(悪性化もある)
治療
便秘の治療
例えすっきり便が出たとおもっても、実際にはすっきり出ていない状態を「直腸性便秘」といいます。この便秘をなおさなければいくら軟膏を塗っても根本的な治療にはなりません。
塗り薬
症状がひどい場合はステロイド剤を使います。
痒みがなくなり治ったと思っても、自分では見えない部分ですのできちんと医師の診断を受けましょう。自分の判断で急に止めるとリバウンド症状がでます。
真菌の場合は、ステロイドはあまり効かないのできちんと医師に診断してもらうことが大切です。
また、下着は通気性の良いものを選び、極端に辛いもの、カフェインやお酒も控えましょう。
そして、肛門掻痒症になった体験から普段何気に行っていた陰部洗浄のケアの見直しにもつながりました。
皮膚を守っている常在菌まで流さないように洗いすぎに注意しましょう。
この記事を書いた人
- 十数年、一般病院で勤務。その後、老年看護、認知症看護、ターミナルケアに興味があり老人施設に就職しました。現在、認知症ケアに特化し、看取りを積極的に行っている老人施設で働いています。
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十数年、一般病院で勤務。その後、老年看護、認知症看護、ターミナルケアに興味があり老人施設に就職しました。現在、認知症ケアに特化し、看取りを積極的に行っている老人施設で働いています。
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