保健師からママへアドバイス~離乳食づくり3つのテクニック~
こんにちは、保健師のアオです。
保健センターで勤務していたころは、育児中のお母さんから相談を受ける機会が多くありました。その中でも、特に多く聞かれるのは「離乳食のつくり方」について。今日は離乳食づくりについてお母さんへアドバイスするときのポイントを整理してみました。
離乳食づくりは、普通の料理とは少し違ったテクニックが必要です。赤ちゃんの発達に合わせて、飲み込みやすく、食べやすいように、ちょっとひと手間かけることが必要です。
テクニック1.茹でる
離乳食づくりの基本は、食材をじゅうぶんにやわらかく茹でることです。
- 水から茹でる
- お湯から茹でる
- 電子レンジを活用
イモやカボチャ、人参、大根などは水から茹でます。食材の皮をむいて適度な大きさに切り、小鍋に入れて水を入れ、ふたをして茹でます。沸騰したら火を弱め、あとは食材が柔らかくなるまで茹でるだけ。竹串など刺してみて、スッと入るくらいが目安です。
ホウレンソウや小松菜、ブロッコリーなどの野菜、肉や魚、麺類などはお湯から茹でます。鍋にたっぷりお湯を沸かし、食材を入れます。ふたはせずに火を通します。
魚は、茹でたての温かいうちに皮と骨を取り除くことがポイント。麺類は、表示されている通常のゆで時間よりも長めに茹でて、赤ちゃん用に柔らかくしてあげることがポイントです。
電子レンジは火を使わずに、調理時間が短縮できるので、忙しいママの離乳食づくりにはお勧めの調理方法です。
注意点としては、耐熱性のある容器を使うこと、加熱しながら様子を見ることです。加熱しすぎると、吹きこぼれたり、水分が飛んで固くなってしまいます(私はよく失敗していました…)。また、ラップはふんわりかけることが破裂予防になります。
テクニック2.つぶす
離乳食初期は、食材をすりつぶしてなめらかな状態から始めます。赤ちゃんの発達に合わせて、つぶし方を段階的に変えていきます。
- すり鉢でつぶす
- 手でつぶす
- スプーンやフォークを使ってつぶす
柔らかく茹でた野菜などは、すり鉢で簡単につぶすことができます。100円均一などで売っている小さなすり鉢が使いやすいと思います。
イモ類などは、茹でて柔らかくなった状態でラップに包み、手でかたまりがなくなるまでつぶすと、洗い物も増えず楽ちんです。覚めてしまうとつぶしにくくなってしまうので、温かいうちにつぶしてしまうようにしましょう。
カボチャなどはフォークの背を使ってつぶすと簡単です。
つぶしただけではなめらかさに欠けるので、離乳食初期にはだし汁やお湯などを加えてのばして仕上げると良いですね。赤ちゃんの発達に合わせて、だし汁の代わりにプレーンヨーグルトを和えてなめらかにしたり、パサつく白身魚などは片栗粉でとろみをつけてあげても良いと思います。
テクニック3.きざむ
赤ちゃんの発達に合わせて、大きさや長さを調整していきましょう
- 拍子切り
- みじん切り
- 千切り
5ミリ幅程度に切ってあげると、手づかみ食べにちょうど良い大きさです。
離乳食初期に使うことの多い切り方です。
離乳期通してよく使われる切り方です。
番外編 おかゆの作り方
離乳食の中で、一番作ることが多いのが「おかゆ」だと思います。お米から炊いたり、炊きあがったご飯から炊く方法以外に、電子レンジを使った方法や炊飯器に耐熱性の湯飲みなどを入れて大人のご飯と一緒に炊く方法もあります。どの方法でも良いので、ママが一番楽だと思える方法を見つけられるようにアドバイスしてあげましょう。
離乳食初期は少量しか食べないので、製氷皿に入れて凍らせておくと使いやすいですね。凍ったら冷凍用保存袋に入れてあげると、冷凍庫の場所も取らせません。
番外編 フリージングの活用
上記のおかゆ以外にも、だし汁や野菜など離乳食でよく使うものは、まとめて作って冷凍しておくと便利です。よく覚ましてから、空気に触れないように密閉して冷凍すること、解党後は再び凍らせず、1週間から10日を目安に使い切るようにしましょう。
離乳食は「大変そう」「自分のやり方が合っているのかわからない」など、ママたちにとっては不安や悩みの種になりやすいものです。テクニックを覚えると、楽になり失敗も少ないこと、またパパでも簡単にできることをお伝えして、ママたちが楽しく離乳食を作れるようにアドバイスできる保健師になりたいですね。
この記事を書いた人
-
病棟看護師として2年勤めた後、保健師へ転職。
現在、保健師8年目。プライベートでは二児の母であり、ワーキングマザー6年目。
主に、地域での看護のお仕事や子育てとの両立についての記事を書いていきたいと思います。
最近の記事
- 美容・健康2016年5月8日肌悩みのあるナース必見!美容皮膚科体験記~はじめての受診~
- 美容・健康2016年5月7日肌悩みのあるナース必見!美容皮膚科体験記~初回受診に至るまで~
- 妊娠・出産・子育て2015年12月5日働くママが「仕事を辞めたい」と思う時
- 日常生活2015年8月26日保健師が見た老後の生活~4つの気づき~
病棟看護師として2年勤めた後、保健師へ転職。 現在、保健師8年目。プライベートでは二児の母であり、ワーキングマザー6年目。 主に、地域での看護のお仕事や子育てとの両立についての記事を書いていきたいと思います。
この記事を読んだ人は以下も読んでいます
人気ライターBEST5
-
こごみ
計208,630view
しまりんご計86,427view
おじゃりん計78,644view
まこ計77,144view
人気記事BEST10
SIDS(乳幼児突然死症候群)のおはなし 21,102view
入院して分かった点滴の苦痛とナースの対応 16,517view
わたしの流産体験その2~流産後から復帰まで~ 16,384view
大腿骨近位部骨折の保存療法はどのように看護すればいいの? 13,348view
わたしの流産体験談その1~妊娠判明から流産まで~ 12,891view
看護師が養護教諭になったらこうなった 保健室って何するの? 12,398view
特養の配置医師以外はみだりに診療に行ってはならないの規定について 12,291view
「彼女は看護師」のあなたに伝えたいこと 12,285view
最近注目の「スキンテア」を身近なものでケアしよう! 11,364view
葬儀屋さんが教えてくれた「エンゼルケアの今」 10,615view
カテゴリ一覧
この記事に対するコメント
>> すべてのコメントを見る(0)