ナース、家を買う(第2話）

さて、前回は自分名義で住宅ローンを組み、マイホームを購入したナースの実例を紹介しました。

今回は、その後のナースたちの「心境」をのぞいてみたいと思います。

ケース①②と、ケース③④は背景が違いすぎるので、①②、③④に分けてみていきたいと思います。

想像以上のプレッシャー

収入よりも人柄や相性重視で選んだ結婚相手だったから、パートナーに経済的期待があったわけではない。

だけど、自分名義で数千万の借り入れをしてしまうと、やっぱり色々思う。

• 自分が一家の大黒柱になったような気がして悲しくなった。
• 一生、ローンを抱えるのかと思うと気が重い。
• もしもの時も、自分はこの家からすぐに離れる事ができない。

家族のために決心したけど、思っていた以上にしんどい。

常にこんな気持ちというわけではないけど…心の在り様によって、そんな風に思ってしまう時があるんです。

ナースも「女」です。

旦那さんについていきたいし、ひっぱってほしい。甘えたい。

しっかりしているように見えるけど、そう思っています。

苛立ち

仕事終えて、保育園迎えに行って、くたくたになって帰宅する。

旦那が先に帰ってるのに、洗濯物干したまま。夜ごはんの準備もせずリビングでテレビ見てる。

妻「先に帰ってるなら洗濯物ぐらい入れててよ！」

旦那「干してるの知らんかった。」

妻「普通に見えるやろ！働いてるの一緒なんやから、家事手伝ってよ。」

旦那「…」

家事の役割が妻側に傾くと、腹が立つ。

「私が働けへんかったら家計マイナスやん！！」「家買えたのだって、私が働いてたからやん！！」ってなってくる。

最初は抑えるし、特に子どもの前では言ったらあかんって思ってても、限界超えたら無理。言ってしまう。喧嘩になる。

旦那を立てれない…

うまくやっていくために

お互いが賢くなる必要がある

●ナース側

心の中で「～なくせに！！「」って思う事があっても、なるべく笑顔でやり過ごす。

喧嘩って、かなりの労力が必要。自分をさらに疲れさせるような事は避けた方が後々楽。

特に子どもの前では旦那さんを立てる。

●旦那さん側

働いてくれている妻に、感謝と労いの言葉を日常的に口にする。（変なプライドは捨てて！！）

家事は必ず分担する。分担以外の家事でも、気付いたらその時する。（例えば、自分が先に帰った時は洗濯物を取り入れておく、など）

もちろん、子育ても協力する。父と子が楽しそうにしている姿を見ると、すごく幸せな気持ちになります。旦那に対する苛立つ気持ちも抑えられるかも。

各家庭で工夫や努力をしないといけない事が違ってくるし、正解はありませんが、こうした気遣いがあれば、お互い気持ちよくやっていけるのではないかと思います。

このケースは、旦那さんがいないパターン。自分1人で生計を立て、家族を養っていくという覚悟があります。

ただ、そう決めていても、時々は弱気になったりもします。

もしも働けなくなったらどうしよう、このまま一生1人でここで暮らすのか、自分の老後はどうなるのか…

1人で泣いてしまう日、お酒に逃げてしまう日、買い物でストレス発散する日。

それぞれのストレス発散方法で乗り越えています。

不安、後悔、憂鬱、焦燥感

満足、幸福感、自立

大きな借り入れをした後には、その時々の心境により様々な気持ちになります。

旦那名義でローンを組んでいたら、きっと味わう事のない、何とも言えない複雑な気持ちが、そこにあります。

経済力を持ったばかりに生じる悩みといえるかもしれません。

どんな状況も、気持ちひとつで良くも悪くもなります。

甘えるのが苦手なナースではありますが、甘えたり、頼ったり、少しさぼってみたり…

周りの人の力を借りながら、程よく力を抜きつつがんばっていけたらいいですね。