回復期リハビリ病棟奮闘記〜日勤業務午後編〜
回復期リハ病棟日勤業務午前編、長ったらしくて申し訳ないです^^;
回復期リハ病棟が好き過ぎて、ついつい多くを語ってしまいました…
今回は、日勤業務の午後編です★
また長ったらしくなってしまったらごめんなさいm(_ _)m
カンファレンスまでに、出来るだけ仕事を片付ける!
バタバタの午前業務で、大変なことはわりと午前中で片付いていますので、午後は午前中に消化出来なかった仕事をやる、という感じです。
午後のメインイベントは、15時からのカンファレンスです。
午前中のミニカンファレンスとは違い、患者様についてとにかく細かく話し合います。
私のいた病棟は、原則として水曜日がカンファレンスなしで、月・木曜日がAチーム、火・金曜日がBチームと、チームによってカンファレンスを実施する曜日が分かれていました。
カンファレンスにはチーム員全員が参加し、カンファレンス時間内に鳴るナースコールや検査などは、全てカンファレンスのないチーム員が対応していました。
カンファレンスの内容について少しお話しします。
- 医師の視点からの患者様の現状 病名・医師診察の結果などが簡潔に報告されます。
- 病棟担当者(看護師・介護福祉士)から「しているADL」の報告
- リハビリ担当者(理学療法士・作業療法士・言語聴覚士)から「できるADL」の報告
- ソーシャルワーカーからの情報
- 目標や方針・退院時期
「しているADL」…病棟生活で実際に患者様が行えている動作についての報告です。
例)歩行:シルバーカーで○m歩行している
更衣:協力動作はあるが、更衣の半分程度は介助が必要
食事:自力摂取可能だが、食べこぼしあり、食事用エプロンが必要 など…
「できるADL」…リハビリのなかで患者様自身が行えている動作についての報告です。
例)歩行:4点杖で○m歩行出来る
更衣:声掛けで整え以外の動作は出来る
食事:補助具を使用すれば、食べこぼし少なく食事が出来る など…
※「しているADL」、「できるADL」については、動作を7点満点で評価する、「FIM」という指標を用いて説明します。
例えば、歩行であれば、歩行補助具を使わず、見守りも必要なく、自力歩行出来ている場合を7点、歩行補助具を使用して見守りなく歩行出来ている場合を6点、歩行補助具使用の有無に関係なく、見守りを受けて歩行している場合を5点…など、細かく採点基準があります。
家族構成、家屋状況、本人の要望、家族の要望など、ソーシャルワーカーが実際に患者様やそのご家族から知り得た情報についての報告です。退院について現実的なイメージを持つために非常に重要な内容です。
家屋状況を例にとります。「2階建ての家で、入院前は2階に患者様の居室があった」という情報があれば、階段昇降が出来る状態になって退院することが望ましいと想像出来ます。また、患者様の病状では階段昇降が出来るようになることが難しいと判断されれば、患者様の居室を1階へ移動出来ないか、家族へ打診しなければ…という具体的な話し合いが出来ます。
また、家族の要望で、退院先が施設との話があれば、施設探しを始められるし、「本人は自宅へ退院したいが、家族は施設退院を望んでいる」との話があれば、本人と家族の意見が一致しての退院となるように、さらに細かく話を進めるきっかけになります。
上記の全ての情報をもとに、
- 患者様に今後どのようなアプローチをしていくか
- 退院時期をいつと定めるか
- どのような状態になってどこへ退院することを目指すか を決めます。
とにかく細かく、不明な点を残さないように話し合いをするので、1人の患者様にかかる時間が結構長いです。特に問題のない患者様に関しては5分もかからずにカンファレンスを終えることが出来ますが、病状が芳しくなかったり、退院先に関してうまくいっていなかったりすると10分以上かかることもあります。
だいたいは4週後にまた同じ患者様のカンファレンスがありますが、問題を抱えている患者様の場合だと4週を待たずに再びカンファレンスをすることがあり、1日で行うカンファレンスの対象人数もかなり差がありました。少ない日だと2人、多い日だと10人を超えました。ひとりひとりにかかる時間もまちまちなので、15時からカンファレンスを始めて10分で終わる日もあれば、日勤終了時刻の16時40分を過ぎても終わらない日も…その日に実施されるカンファレンスの人数は前もってわかっているので、人数が多かったり、問題のある患者様が対象者に入っていると、「あーこれ何時に終わるかわからないな…」と諦めモードでした。
なので、カンファレンスの始まる15時までにどれだけ仕事を終わらせるかが重要で、午前中より午後の方が仕事に対する熱は入っていたと思います(笑)
入院や転入は午後で勝負!
入院や、他病棟からの転入を担当している場合、入院・転入はだいたい10時〜11時に来ることが多いので、午前中には入院・転入の処理がほとんど出来ません。患者様を受け入れて、必要な書類の説明を少ししているうちに、昼食の時間になってしまいます。入院・転入の場合、検査指示がたくさん出ていますので、午後は、午前中に出来なかった検査を受けていただきつつ、午前中に出来なかった書類の説明の残りをやって、記録することもたくさんあるので患者様の状態をアセスメントしながら記録もして…と、ずっと忙しいです。リハビリの担当者も、初日に患者様のアセスメントをしなければならず、午後にリハビリを必ず組んでいるため、ある意味、患者様の取り合い…(笑)
また、入院・転入当日は患者様自身も検査・リハビリ・看護師からの説明…と忙しく、疲れてしまう方もたくさんいらっしゃるので、書類の説明は出来るだけ1度に、簡潔に!を心掛けていました。午前中は入院・転入処理はほとんど出来ないので、午後にとにかく集中して仕事をしないと、残業するハメになります^^;
そして、たとえ入院・転入を担当していても、その日にカンファレンスがあると、カンファレンスには参加しないといけないので、入院・転入担当で、さらにカンファレンスの日は…燃えるしかありません(笑)まぁ、ほぼ残業確定なのですが、そんな日こそがむしゃらに仕事をしていたような気がします☆
16時頃からリーダー探し!
16時を過ぎた辺りから、チーム員はリーダーにその日の担当患者さんについての申し送りをします。さっきまでリハビリの担当者と患者様の取り合いをしていた看護師が、今度は看護師同士でリーダーの取り合いをします(笑)リーダーは1人。体も当然ひとつしかありませんので、リーダー探しが大変なこともあります。私もリーダーをやっていましたが、16時からはリーダーは自分の仕事が出来ません^^;
リーダーへの申し送りを終えると、やっと「もう少しで終わるんだ」という気持ちになれます。ただ、「終わる」というのは、「日勤帯が終わる」という意味で、「仕事が終わる」というものではありませんでした(笑)ナースコールは1日中容赦なく鳴り続けているので、「点滴も順調だし、処置も終わったし、記録しちゃおー☆」と、記録をしようとすると…ナースコールが鳴り…ナースコール対応が終わり記録に戻ろうとすると…またナースコールが…という感じで、申し送りが終わっても記録が残っていることが多かったです。
定時で仕事が終わることって…
定時で仕事が終わることは,まずなかったと記憶しています。
新人の頃の、最初の数週間かな…。あとは、多かれ少なかれ、必ず残業していたと思います。
その残業時間を純粋に申告して残業代をもらっていたら、きっと私は億万長者ですね(笑)まぁ、きっとどこの病棟で働いている看護師さんも同じ状況なのだと思いますが…
でも、患者様が元気になって希望の退院先に帰宅出来ることを考えて、いろいろな方法を考えて介入していたな…と振り返ることが出来ます。見てきた患者様のひとつひとつの笑顔が、私の財産だ!なんて思っています^^
あー今回も長くなってしまった…反省!
次回は、もうちょっと短く…準夜勤編をお送りしますね☆★☆
最後まで読んでいただき、ありがとうございました♪
この記事を書いた人
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総合病院、有料老人ホーム、地域包括支援センターでの勤務経験あり。
結婚し、現在は主婦。ケアマネジャー資格取得に向け勉強中。
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総合病院、有料老人ホーム、地域包括支援センターでの勤務経験あり。 結婚し、現在は主婦。ケアマネジャー資格取得に向け勉強中。
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