ナースはつらいよ

回復期リハビリ病棟奮闘記〜日勤業務午前編〜

看護師の皆さん、回復期リハビリテーション病棟をご存知でしょうか?(以下、回復期リハ病棟)
回復期リハ病棟とは、脳血管疾患や大腿骨頸部骨折、廃用症候群などの患者様が、ADL(日常生活活動)能力の向上に向け、リハビリを受けることができる病棟のことです。
対象となる疾患はある程度定められていますが、内科的な疾患から外科的な疾患まで、幅広い疾患の知識が必要となってくる病棟でもあります。
急性期の病棟などで集中的な治療を終え、寝たきりの防止や在宅復帰のために、医師・看護師・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士などが共同でそれぞれの患者様に合ったプログラムを作成し、これに基づいて実生活での自立を目指したリハビリを行っています。

と、読みづらい堅い話はこれくらいにしておいて…

私は就職してから6年間、とある病院の回復期リハ病棟(病床数60床)に勤務していました。長く同じ病棟に勤務していたせいもあって、回復期リハ病棟がとても好きなので、看護師の皆さんに回復期リハ病棟を知ってもらいたいと思い、記事を書くことにしました。
また、回復期リハ病棟での勤務経験がある皆さんにも、「わかるー!」と共感して頂けると嬉しいです☆読んでいただきたい回復期リハストーリーがたくさんありますので、数回に分けて更新していきます。お付き合い下さい。

今回は日勤業務(午前中)について…

朝からカンファレンス!

回復期リハ病棟は、とにかくカンファレンスが多い!
これも、それぞれの患者様に合ったリハプログラムを提供するためです。
深夜勤者からの申し送りが終わる頃には、その日勤務している理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・ソーシャルワーカーが全員詰め所に集まってきます。ここから、朝のカンファレンスが開始されます。(看護師たちは、ミニカンファレンスと呼んでいました)

朝のカンファレンスの内容は、

  1. 先週の目標の達成度
  2. 今週の目標
  3. その他

となっています。
朝のカンファレンスは、月曜日○号室、火曜日△号室…というように、曜日毎にカンファレンスする対象の病室が決まっていて、カンファレンスシートというものに沿ってカンファレンスをしていきます。

カンファレンスシートには大きく分けて

  1. 目標
  2. 達成度
  3. 今後(今週)の目標

を記入する箇所があり、それを見ながら、先週の目標の達成度はどうかをリハスタッフや看護師がそれぞれ報告し、それを踏まえた今週の目標が発表される、という仕組みです。
「その他」の内容としては、施設へ退院される予定の患者様の施設選びの状況がどうなっているか、ソーシャルワーカーから報告があったり、その日入っている検査や面談の時間について、看護師が他の職員に伝えたり…といった感じです。

このカンファレンスの中の「目標」は、「病室からトイレまで1本杖歩行で移動出来る」や、「食事が全量摂取出来る」など、その患者様の退院時に必要なレベルに向けた個別の目標が設定されています。その目標について毎週話し合うことによって、患者様が今どのような状態か、どんなレベルになって退院するのが望ましいのかを全員で確認することが出来るのです。
カンファレンスシートは保存しているので、その日カンファレンスに参加出来なかった職員も、後からシートを確認し、どんなカンファレンスが行われたか、知ることが出来ます。
看護師の皆さんご存知の通り、朝は忙しいので、カンファレンスの所要時間は10分程度。その10分で、およそ7〜8名の患者様のカンファレンスをしていました。(10分を超えると看護長から「いつまでやってるんだ!」と怒られますので…^^;)

チーム員と、入浴係に分かれて業務開始

回復期リハ病棟をご存知の方ならおわかりかと思いますが、回復期リハ病棟の患者様は、基本的に全員入浴します。(もちろん、発熱や状態悪化中の方は入浴しませんが…)
そのため、日勤のメンバーは患者様を担当するチーム員と、1日中患者様をお風呂に入れる、入浴係に分かれて仕事をしていました。
朝のカンファレンスが終わると、入浴係は入浴着に着替えて、ひたすら患者様をお風呂に入れます。詳しくは後述します。

一方、チーム員の看護師は、朝のカンファレンスが終わると、検温…ではなく、おむつ交換にまわります。トイレに行けない患者様や、失禁のある患者様のところに行き、おむつ交換と陰部洗浄をします。

チーム員の午前中

  • バイタルサイン測定
  • おむつ交換が終わると、特別なことがない限り、電子カルテを準備し、その日の指示(点滴・検査など)を確認してから、バイタルサイン測定にまわります。しかし、リハ病棟ですので、朝イチでリハビリに行っている患者様も多く、全員の測定が初めのうちに終わってしまうことはまずありません。電子カルテを準備したら、患者様のリハ時間を確認して、いつ測定に行けるかおおよその予想をつけて動いていました。朝イチでリハビリに行く患者様の測定はセラピストが行い、異常があれば報告があり、異常がなければベッドが空っぽ…(笑)でも、空っぽのベッドを見ると、患者様が元気にリハビリ出来てる証拠だなー、なんて前向きに思ってみたりして、仕事をしていました。

  • 忘れちゃいけない、コミュニケーション!
  • あ、もちろん、バイタルサイン測定の時に、今日担当の○○です〜って、自己紹介は必ず!
    そしてとにかく会話をしました。痛みの話、夜眠れたかどうか…そんな話をしていると、雑談が始まったりして、話を切り上げるのが難しくなることもありましたが、信頼関係の構築に、会話は必要なことですからね(^^)
    会話が出来ない患者様にも、声掛けはたくさんするようにしていました。

  • 点滴は少なかったかな…
  • 可能なバイタルサイン測定が終わると、自分が担当している患者様の点滴にまわります。
    回復期リハ病棟では、一般の病棟に比べると点滴や注射の数はかなり少ないです。集中的な治療は、一般の病棟でおおよそ終えてから回復期リハ病棟に来るので、実施する点滴の種類もわりと限られていました。
    私のいた病棟では、栄養管理に厳しい医師がいたため、実際に摂取できている食事のカロリーを定期的に計算して、医師の定めるカロリーに到達していないと補食が出て、補食も食べられないと点滴が処方される…というスタイルでした。
    高齢者の多い病棟なので、高齢になってあまりご飯が食べられないという患者様も多く、カロリーを補う末梢点滴(ビーフリード輸液など)が1番多かったかな…と記憶しています。

  • あっという間に昼食
  • その後は入院対応、転入・転出対応、検査対応とバタバタ過ぎていき…
    あっという間に昼食準備です。
    11時頃になると、経管栄養の準備を始め、11時30分には経管栄養を開始します。経管栄養の患者様を担当していない時は、食堂で食事をする患者様を食堂に誘導します。その後、血糖測定やインスリンの投与を行い、11時50分前後には配膳車が到着するので、配膳を行います。配膳が終わるとちょうど12時頃。ここから13時まで仕事をする「昼残り」の職員以外は休憩に入ります。

    ナースコール鳴りっぱなし…

    あとは何をしていたかと振り返ると、とにかくナースコールに出ていた!という印象です。
    ナースコールも、純粋なナースコールとそうでないナースコールがありまして…
    ここでいう純粋なナースコールというのは、用事があって押すナースコールで、「トイレに行きたい」、「点滴が終わった」みたいな、よくあるナースコールです。
    そうでないナースコールというのは、センサー類です。
    センサー類とは、赤外線センサー・センサーマット・クリップセンサーなど、主に認知症の患者様で、ナースコールの認識が出来ない患者様や、不穏の患者様が使う、ナースコールの代わりみたいなものです。離床しようとするとセンサーが反応してナースコールが鳴るので、ナースコールが鳴ると、まず「純粋か?センサーか?」みたいな気持ちで確かめて、センサー類のナースコールと分かると、すぐにその病室へ走る!!という感じでした。
    私のいた回復期リハ病棟では、基本的に拘束(タッチガード)は使わず、センサー類で対応していたので、センサー類が鳴る=動いている!危険!と判断して走り回っていました。そのため、ナースコールの量は半端なものではなかったです。4つのナースコールが同時に鳴るということも…ナースコールの優先順位を瞬時に判断する能力が身に付きました(笑)

    入浴係はひたすらお風呂に入れる!

    入浴係はどんなことをしているか…
    ひたすら、患者様をお風呂に入れています!
    でも、ただお風呂に入れているわけではありません。患者様が出来ないことだけをお手伝いします。
    脱衣の際、靴下だけ自力で脱げないのであれば、靴下を脱ぐことだけをお手伝いする。洗身の際、背部が洗えないのであれば、背部を洗うことだけをお手伝いする。出来そうなことがあれば、出来るようにアドバイスして、患者様がご自分で出来ることが増えるよう介入しています。
    希望や治療のため、シャワーだけで済ませる患者様もいらっしゃいますが、基本的には浴槽にも入られるように介入します。1人の患者様に対して1人の職員が介助にあたることが多いですが、安全面を考えて、2人の職員で介助にあたることもあります。シャワーチェアや入浴方法も、何通りかあり、患者様に合った方法を考えて介助しています。
    ひとりひとりの患者様それぞれ違いますので、お風呂に入れるだけの仕事ですが、常に頭を働かせ、目を配り、職員同士で協力し合いながら1日をすごします。

    [br num=”5”]
    日勤業務の午前だけで、こんなにたくさん語ってしまいました…
    もっともっとお伝えしたいこともあるのですが、長過ぎて読みたくなくなっちゃいますよね!
    次回は、日勤業務午後編をお届けします♪

    この記事を書いた人

    tomato
    総合病院、有料老人ホーム、地域包括支援センターでの勤務経験あり。
    結婚し、現在は主婦。ケアマネジャー資格取得に向け勉強中。
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    元看護師の主婦
    tomato
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    総合病院、有料老人ホーム、地域包括支援センターでの勤務経験あり。 結婚し、現在は主婦。ケアマネジャー資格取得に向け勉強中。

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