看護師スタイルの変化〜消えたナースキャップとナースサンダル〜
外は木枯らしピューピュー、雪もチラつき冬将軍が居座る季節ですね。恒例のインフルエンザが流行っていますが、皆様おかげんいかがでしょう。私は今年に入って既に2回目の喉風邪を引いています。
今回は、今や消えゆく存在となってしまったナースキャップとナースサンダルについてお話ししようと思います。
ナースキャップ
さかのぼれば10年以上も前、私がまだうら若き看護学生だった頃。戴帽式にてナイチンゲール誓詞を詠みながら、ロウソクの灯りを揺らしながら、一人ずつ渡されたナースキャップ。そのきらきらと輝く純白の、看護師としての証は働き始めてまもなく、感染源として扱われるようになり速攻廃止となってしまいました。
ナースキャップの魅力
ナースキャップの魅力は何といっても、その愛らしい形。私、看護師です!いや、白衣の天使です!と言いたくなるような頭の上の小さな象徴。出勤して、ナースキャップを白いピンで3〜4箇所止めることで何となく気が引き締まるのです。
そして、ちょっと有難いのがアホ毛が隠れるという点。いやいや、ナースキャップをどんな目的で使用しているんだと怒られるかもしれませんが、これが意外と綺麗にすっぽり納まるのです。これは、ナースキャップが廃止されてから気づいた事でしたが、いざナースキャップを付けなくなると頭にチラホラ生えるアホ毛が気になったものです。
欠点
残念ながら、ナースキャップを付けていて面倒だなと思った事も少なからずあります。
一つ目に、付けるのが面倒。ギリギリの時間に出勤した時に髪をまとめてナースキャップを付けるという動作は、時間にすればほんの数十秒なのですが、やっぱり面倒です。しかも、焦っているからそんな時に限って上手い位置に止められないという事がありますからね。
二つ目に、前かがみになったり、立ち上がる時に何かにぶつかったり、引っかかったりします。患者さんの前で、点滴棒にナースキャップが引っかかると結構恥ずかしいです。そして、その衝撃でナースキャップがズレると、心の中で「チッ」と舌打ちが鳴ります。
また、全介助の必要な患者さんの移動をする際に邪魔になる事もあります。
三つ目は、感染源となり得る事です。清潔操作で消毒などをしている際にナースキャップが当たる、もしくはピンが落ちる…何て事はあってはなりませんからね。
なんだか書き連ねていると、欠点の方が多いような…。最近では看護学生でさえナースキャップを付けない事が多くなっている現状。やはり、
ナースサンダル
ナースシューズと聞けば、一般の方々はどんな靴を想像するでしょうか。昔ナースのお仕事で朝倉いずみが履いていたような、バンドが付いた走ればパタパタと鳴る足先の開いたサンダルタイプを想像する事でしょう。しかし、現在においては、あまり重宝されていません。
何故なら、急変が起きた時にパタパタとサンダルタイプのシューズでは早く走れません。外来勤務なら大丈夫では?と思いますが、外来であろうと急変は起こり得るので、私が働いていた病院では看護師全部署禁止となりました。
では、どんなナースシューズを履いているのか。機能性を最も重視した、そう、スニーカータイプです。看護雑誌に載っているナースシューズとしてのスニーカーもありますし、もはやナイキやNバランスなどのザ・スニーカーを履く人もいます。そんなスニーカーを履いて、パンタロンを履けば今にもダッシュ出来そうな看護師の出来上がりです。
今までは、ナースキャップにスカートタイプのナース服、ストッキングの先にはベルト付きで足先の開いたナースサンダルが定番スタイルでした。それが今では、まとめた髪に付属は無し、パンタロンにスニーカーという何ともボーイッシュないでたちに様変わりしてしまいました。白衣の天使像が一変してしまいます。
せめて規定のナース服が可愛い病院に勤めたいですね〜、なんて。
この記事を書いた人
- 看護師9年目。血液内科病棟で勤務し、小児から成人・老年期の看護に携わる。結婚半年後に夫の転勤に伴い退職。現在は一児の母で子育て奮闘中。
最近の記事
- 仕事に役立つコラム2016年10月21日夜勤明けに考える不安のあれこれ〜パート2〜
- 仕事に役立つコラム2016年10月21日夜勤明けに考える不安のあれこれ〜パート1〜
- 仕事に役立つコラム2016年10月7日なめてはいけないNST!看護師の役割と流れを知って発言権を得よう!後編
- 仕事に役立つコラム2016年10月7日なめてはいけないNST!看護師の役割と流れを知って発言権を得よう!前編
看護師9年目。血液内科病棟で勤務し、小児から成人・老年期の看護に携わる。結婚半年後に夫の転勤に伴い退職。現在は一児の母で子育て奮闘中。
この記事を読んだ人は以下も読んでいます
人気ライターBEST5
-
こごみ
計210,230view
しまりんご計86,531view
おじゃりん計78,810view
まこ計77,201view
人気記事BEST10
SIDS(乳幼児突然死症候群)のおはなし 21,107view
入院して分かった点滴の苦痛とナースの対応 16,539view
わたしの流産体験その2~流産後から復帰まで~ 16,387view
大腿骨近位部骨折の保存療法はどのように看護すればいいの? 13,505view
わたしの流産体験談その1~妊娠判明から流産まで~ 12,891view
特養の配置医師以外はみだりに診療に行ってはならないの規定について 12,501view
看護師が養護教諭になったらこうなった 保健室って何するの? 12,403view
「彼女は看護師」のあなたに伝えたいこと 12,289view
最近注目の「スキンテア」を身近なものでケアしよう! 11,373view
葬儀屋さんが教えてくれた「エンゼルケアの今」 10,781view
カテゴリ一覧
この記事に対するコメント
>> すべてのコメントを見る(0)