ナースはつらいよ

冬に気をつけたい!特養で生じやすい疾病と対策

こんにちは、ミントです。

いよいよ本格的に寒くなってきましたね(´;ω;`)。

インフルエンザ流行のニュースもちらほら聞かれるようになりました。

今からの時期、高齢者施設では感染予防対策に神経を使うことになりますね。

そんな高齢者施設(特養)で勤務していた時の冬に注意すべき疾患・対策をお話ししたいと思います。

脳梗塞・心筋梗塞・脳動脈瘤破裂

高齢者の多くは高血圧、脂質異常症などといった疾患から内服治療を行っている方が多いと思います。

冬になると暖房を使用しますが、暖房の効きづらい場所(トイレや脱衣場)などはヒートショックに注意が必要です。

また、高齢者は空気が乾燥しているにも関わらず、口渇を感じにくくなると言われています。

摂取水分の不足⇒脱水⇒血栓の形成=脳・心筋梗塞となる恐れがあるため、入浴後、食間の水分補給が大切になります。

また、排泄状況の確認も行い、排尿状況・便秘の有無を把握し、便秘の場合は下剤を使用することで過度な努責を避けることが大切になります。

感染症

ノロウイルス

二枚貝に潜んでいるとされるノロウイルスは非常に感染力が強い厄介なものです。

私が教わったのは「マーライオンみたいに嘔吐したらノロ」という言葉でした(*_*;

根本的治療薬が無いため、持ち込まない・広めないを徹底する必要があります。

また、経口感染ですが吐物をうまく処理できず、吐物が乾燥すると空気中にウイルスが飛散し感染することがあります。

吐物・排泄物処理方法、清掃・洗濯・消毒方法など、看護師だけではなく一番お年寄りの近くにいるケアワーカーや施設スタッフ全てに教育・実践の徹底をはかる事が大切になります。

消毒には次亜塩素酸ナトリウムが有効です。アルコール消毒・煮沸消毒は効果がありません

持ち込まない、という面では面会の方々の手洗い、マスク着用の徹底なども必要だと考えます。

インフルエンザ

これも上記したように、持ち込まない・広めないを徹底するとともに、お年寄り・スタッフの予防接種が大切になります。

前述したように乾燥する季節のため、各居室に加湿器を置く・定期的な換気を行う、などの予防策も有効になります。

また、スタッフで咳や発熱、倦怠感などの症状がある場合は看護師がマスク着用を促す、受診を勧めるなど感染予防の中心となる事が求められます。

お年寄りがインフルエンザと疑わしい場合は直ぐに医師に連絡し・同時に隔離をするなどし、感染が確定した場合は確実な投薬治療を行う必要があります。

消毒にはアルコール消毒、また80℃以上の熱に10分さらすことによりウイルスは死滅します。

低温火傷

寒くなるとよく使用されるのが電気毛布や電気あんかなどです。

通常の成人が使用する場合であれば寝がえりをしたり、蹴とばしたりするため、長時間ピンポイントで温められることはありません。

しかし、高齢者や麻痺のある方は知覚・痛覚鈍麻・思うように身体が動かせない・皮膚の脆弱化などにより低温火傷のリスクが高まりなす。

そのため、こまめな体位変換・皮膚の観察が重要になります。

また、直接身体に電気毛布や電気あんかが触れない配慮も必要です。

まとめ

私が勤めていたのは特養のため、常時医師が在中していませんでした。

看護師も夜勤があるわけではなく、ケアワーカーさんからの連絡で指示を出したり駆け付ける状況でした。

お年寄りの一番近くにいるのはケアワーカーさんです。

そんなワーカーさんに急変時の対応・感染予防などの勉強会を行っていき、異常の早期発見・感染予防への意識を高めてもらうことをでお年寄りが重篤な状態になることを避けることができると考えます。

実際、ケアワーカーさんの多くは急変時の対応や感染予防対策が分からず不安だと話してくれました。
「こんなことで看護師さんに電話するのも…」と、悩みながら看護師に電話していることもわかりました。

しかし、看護師がいない時間のケアワーカーさんはお年寄りの命を預かっているわけです。

このような不安解消のために行ったのが実践的な勉強会でした。

一通りの病気、症状、感染者の使用物の消毒、吐物の処理方法などを座学で勉強会を行い、実際にマスクやエプロン、手袋を着用し処理方法から廃棄までを実践しました。

また、「いつもと様子が違う…」というケアワーカーさんの気付きも遠慮なく看護師に伝えるよう話しました。

その結果、心筋梗塞、脳梗塞の早期発見・治療ができ、またノロウイルス・インフルエンザの感染拡大も最小限に抑えることができました。

これからの時期、特に他職種との連携により特養に暮らすお年寄りがより安全に安心して生活できるのではないか、と思います。

最後までお付き合いいただきありがとうございました☆彡

この記事を書いた人

ミント
看護学校卒業後、県立病院胸部外科病棟に就職。3年勤務し育休2年取得。年子で子供2人出産し、OP室復帰する。(その間、ケアマネージャーと福住2級取得)上の子が1年生になるのを機に特養に転職。3年目で交通事故に遭い、躁鬱病になり退職。直ぐに総合病院OP室に勤めるも短期間で退職。以後、脳外科病棟、ICU、皮膚科クリニック、特養立ち上げ、整形外科専門病院、老人病院、透析専門病院と転々とするも躁鬱病もあり長続きせず今は看護師お休み中です。
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思春期の子供二人を持つ悩めるママナース
ミント
一通りの現場を経験しました!

看護学校卒業後、県立病院胸部外科病棟に就職。3年勤務し育休2年取得。年子で子供2人出産し、OP室復帰する。(その間、ケアマネージャーと福住2級取得)上の子が1年生になるのを機に特養に転職。3年目で交通事故に遭い、躁鬱病になり退職。直ぐに総合病院OP室に勤めるも短期間で退職。以後、脳外科病棟、ICU、皮膚科クリニック、特養立ち上げ、整形外科専門病院、老人病院、透析専門病院と転々とするも躁鬱病もあり長続きせず今は看護師お休み中です。

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