看護師成長記録～介護の現場で～

こんにちは。おじゃりんです。

私は今介護施設で夜勤のアルバイトをしています。それもこの3月で終わりを迎えることとなりました。ニュースにも取り上げられる介護問題。今回は私が見てきたこと、感じたことをつづっていきたいと思います。

高齢看護は苦手

私はもともと高齢看護が苦手で介護には関わりたくないとずっと思っていました。それが縁あって介護施設で働くこととなりました。その施設には自力歩行は困難で、車いすで生活をする方、寝たきりの方、胃ろうやストマがあったり、吸引や点滴を必要とする方もいるところです。介護度、看護度ともに重たいところですね。

表面は笑顔、内心はへの字口

はじめはすごく抵抗がありました。私は人に体を触られることに抵抗があります。移乗や排せつの介助の時に自ら手を差し伸べますが、内心それが苦痛でなりませんでした。

ただでさえそんな気持ちでいるのに、利用者の方は時として私たちに攻撃的になります。

時に彼らは暴力的になります。一人であるけない方が車いすを降りて歩き出そうとします。ベッドから降りようと必死で柵に足をかけます。スタッフは転倒防止のために彼らの前に立ちふさがります。彼らは必死になって私たちをどかそうとします。怒鳴り、罵声を浴びせ、時には胸倉をつかんだり殴りかかってきたりします。

彼らは相手が憎いとか、攻撃してやりたいとか、たぶんそんな気持ちでいるわけではないのだと思います。ただ、ただ自分の思うままに行動したいだけなのです。だから、どんなに頑張って説明してもなかなか聞き入れてもらえません。

たとえ悪気はなくとも怒鳴られたりたたかれたりするのはつらいです。自分から利用者さんに危害を加えるなんてことはありません。でも私たちは彼らの攻撃を受け入れなければならないことがほとんどです。つらいです。みんなつらい思いをしていると思います。

ずっとこのことになれませんでした。今も慣れたわけではありません。

「ありがとう」と笑顔が心の支え

利用者さんの中に、いわゆる小言が多いとスタッフから思われている方もいます。でも、関わっているとその方々も人の手を煩わせなければならないことに申し訳なさや憤りを感じているということを知りました。

直接はっきりそういったことを言っているわけではありません。でも、夜中に排せつ介助で部屋を訪ね、ひとケア終わるころに「夜中にごめんね」「どうもありがとう」というようなことを何度も言ってくれるのです。

スタッフ間の噂とは違う印象を受けました。利用者さんはわがままなんかじゃなくて、ちゃんと私たちスタッフのことを思ってくれているんだと思うことができました。

嫌なことをされるからと言っていつもいつも嫌そうな、ダルそうな顔をしているわけにはいきません。看護師として、ちゃんと仕事をしようと思い、普段利用者さんと接するときにはやわらかい表情でいよう、そうしたいと思っています。

「私ってなんて優しいんだろう」

利用者さんの感謝の言葉とともに自分で自分に言い聞かせている言葉。
「私って優しい！」

もちろん周りの人に言いふらして回っているわけではありません。ただ、ひとケア終わって「ありがとう」をもらえたら

負のサイクルから正のサイクルへ
嫌だと思う気持ちが行動に、顔に、言葉に出ることによって嫌なことが起き、また気持ちが沈んでいきます。

優しさが必ずしも優しさで返ってくるわけではないというのが悲しい現実です。だからこそ、自分には自分が優しくしてあげます。ほめてあげます。それによって自分の気持ちの落ち込みを軽減することができると思っています。

嫌だなと思うことが多かったときはせっかく仕事を終えてもどっと疲れて気持ちも沈んでいることが多かったです。でも、気持ちを上げて仕事をするようになってから朝、利用者さんから「昨日の夜もありがとうね」と声をかけてもらえるようになってから気持ちよく仕事を上がれるようになりました。