ナースはつらいよ

頑なに毛髪のカラーリングを拒む理由

昔は、毛髪のカラーリング、いわゆる「茶髪」が大流行し大抵の人がしていましたよね。

その頃は、黒髪が恥ずかしいぐらいでした。

若かったので、茶髪に強い憧れを抱きましたが、結局カラーリングをしませんでした。

年を重ねるにつれて、また出産後は、ちらほらと白髪が目立つようになりました。

美容室に行くたびに、「染めましょうか?」とカラーリングを勧められます。

「肌が弱いので」と断りますが、時には「今は、頭皮にあたらないようにして安全なものもありますよ、自然な原料から作られた染毛剤もあります」と勧められます。

しかし、お断りしています。

そして、生まれて約四十〇年がすぎましたが、一度もカラーリングをしたことがありません。

他人には、「おしゃれに興味がない」「真面目なんだから」と言われることがあります。

そうではなく、染毛をしない理由は、次の経験があるからです。

染毛剤で自殺

麻酔科病棟に勤めていた時のことです。

勤めていた病院の救急救命センターの医長が麻酔科医だったため、自殺を図り一命を取りとめた患者は麻酔科病棟に上がってきました。

そこで出会ったのが市販の染毛剤を飲んで自殺を図った患者さんたちでした。

まさか、染毛剤で自殺ができるとは・・・・。

たいていの患者さんは、腎機能の低下がみられ、呼吸困難と喉の痛みを訴え苦しみました。

人工呼吸器が必要なこともありました。

染毛剤には永久染毛剤と一時染毛剤があります。

どちらも化学物質が含まれますが、永久染毛剤は極めて毒性が強いといわれています。

永久染毛剤のほとんどは、2剤式で混ぜ合わせて使うようになっています。

特に、第1剤は、毒性が極めて強く、スプーン1杯でも死に至ることがあるそうです。

染毛剤でハゲ

私の父は、若白髪になる家系らしく30代半ばから染毛していました。

毛が濃く毛髪も多かった父ですが、頭髪だけは少なくなっていきました。

理髪店の方に相談したところ、「染毛剤は強いので使い続けると頭皮や毛根にダメージを与え、髪が薄くなりやすい」と言われ、父は染毛をやめました。

すると、抜け毛が減り、ハゲへの加速度は緩やかになりました。

染毛をやめて数年経った頃には、毛髪が増えてきました。

皮膚科外来では

皮膚科外来に勤務すると、染毛剤により頭皮から顔の皮膚がかぶれたという患者さんが多くいました。

まぶたが腫れて目を開けるのが困難な方や、呼吸困難感もあり、染毛剤のアレルギーと診断され、ステロイド剤の点滴投与をした患者さんもいました。

私は、やっぱりカラーリングは怖い、したくないと強く思うようになりました。

染毛剤が人体へ及ぼす影響

妊娠したころ、NPO法人「食品と暮らしの安全基金」の発行する月刊誌に染毛剤の実際の人体への影響が書かれている記事を読んで、さらなる恐ろしさを知りました。

これを読み毛髪のカラーリングしなくて良かったなとつくづく感じました。

簡単にまとめてみましたのでご参考下さい。

染毛剤には毛髪がよく染まり、時間短縮を図るために合成界面活性剤と言う、皮膚奥にまで入り込み血液にも浸透するような薬剤が入っています。

発がん性

染毛剤に含まれているフェニレジンアミン、アミノフェノールなどの酸化染料に指摘されています。

長年にわたって使用していると、頭皮から物資が取り込まれ体内に蓄積され危険性が高まるそうです。

アメリカのがん研究所は、「髪を染めている女性は、がんの一種であるリンパ腫にかかる危険性が59%も増す」と報告しています。

血液疾患

厚生省の調査で、再生不良性貧血を引き起こす可能性があることを発表されています。その後は、「貧血傾向の人は染毛剤の使用に気を付けるように」と注意書に加えるよう指導が入りました。

また、使用上の注意事項として「持続する微熱・倦怠感・動悸、息切れなどがしたり、紫斑・鼻血など出血しやすい、月経その他出血が止まりにくいなどの症状がある場合は使用を避ける」ように指示されています。

生殖機能の低下

環境ホルモンとして働く物質も検出されていて、経皮から吸収されて体内に入ると内分泌作用を錯乱して、月で経不順、子宮内膜症、精子の減少、不妊といった生殖機能の低下を引き起こします。

皮膚炎

染毛の時に、いくら注意をしても皮膚に染毛剤がつき、皮膚炎を起こす危険性があります。

初期症状が軽く見えても、2~3日後に症状がひどくなる場合があり全身的に表れる場合もあるそうです。

失明の危険性

染毛剤は、毛髪のキューティクルを開くためのアンモニウムやアルカリ成分が入っています。

目に入ると角膜を傷つけるため激痛が走るそうです。

視力低下や失明に至ることがあるそうです。

毛髪へのダメージ

染毛剤に入っている、過酸化水素によって、髪の水分が失われ毛髪が痛みパサパサになります。

そのほかにも、腎機能を引き起こすエデト酸塩、甲状腺機能障害を起こすレゾルシンなど多くの有害物質が含まれているのです。

さいごに

染毛剤がスーパーなど市販に出回り、安易に手に入りやすくなっていることが恐ろしいです。

最近では、天然の植物成分ヘナで染めますという美容室もありますが、健康ショップの店長さん曰く、ヘナだけでが染まりが悪いので化学物質であるPPDを含むものが多いそうです。

言葉だけに騙されず注意しなければと思います。

子供の学校の校則でもは、染髪禁止を風紀を乱すなどと言う観点ではなく、健康という点から強調して校則を守るようにして欲しいと思います。

そうしないと、日本はますます子供が少なくなってしまいには滅亡してしまうのではないかと私は危惧しています。

この記事を書いた人

こごみ
十数年、一般病院で勤務。その後、老年看護、認知症看護、ターミナルケアに興味があり老人施設に就職しました。現在、認知症ケアに特化し、看取りを積極的に行っている老人施設で働いています。
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お年寄り大好きナース
こごみ
健康が一番!

十数年、一般病院で勤務。その後、老年看護、認知症看護、ターミナルケアに興味があり老人施設に就職しました。現在、認知症ケアに特化し、看取りを積極的に行っている老人施設で働いています。

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