鳴りやまぬナースコール
ナースコールを押す理由は患者さんそれぞれ違います。ナースコールがなっている部屋に行ってみると・・・。
誰もいない病室やベッドからのナースコール
病院でよくある怪談?心霊現象?の一つです。
そんなことはないでしょと、他の看護師や助手さんに○○○号室に行った?と尋ねて「行ってないよ」の一言を聞くと背筋がぞっとします。
自分で押せないor滅多に押さない患者さんのナースコール
これは緊急事態のことが多いです。
面会に来たご家族からの知らせだったり、緊急事態を発見した同室者や看護師のナースコールだったりします。
なんで鳴っているのと理由を考えずにすぐにその部屋に駆けつけましょう。
ナースコールの空耳がする
これはもうナースコールノーローゼかもしれません。
可能な限りゆっくり休みましょう。
ナースコールと同じメロディを聞くと動悸がする
どんなに軽やかで悠長なメロディでもナースコールにしか聞こえずドキドキしてしまいます。
気持ちが急き立てられます。
頻回のナースコールの理由
連打名人
ナースコール越しにどうしましたかと尋ねても返答がありません。
病室に行くと「えっ呼んでないよ」「ただ押しただけ」と言い何回もナースコールを押されるとかなり参ります。
「ゲームのボタンじゃない!」と言いたくなるほど連打している患者もいました。
イライラが募ってきて「用事があるときに押してください!」とつい口調がつい強くなってしまいます。
ナースコールを頻回に押す深層心理は、「寂しさ」の表れと言います。でも頭で理解しても心は納得いかないのです。
勘違い
自分でできるのに「ティシュ取って」「窓を閉めて」「カーテン閉めて」「ごはん下げて」などくだらないことで呼ばれるのも困ります。
しかも、点滴交換などで訪れた時に、まとめて要件を言ってくれればいいのにそうはしなのが勘違いナースコールをする患者さんの主な特徴の一つです。
看護師はお手伝いさんではありません。
「少しお待ちくださいね」を連呼していると逆切れされることがあるので要注意です。
転倒予防のナースコール
ナースコールと連動している転倒予防のセンサーを付けている患者さんもよく鳴りますよね。
足が棒になるほどその部屋に何度走ったことか。
しかも病棟にセンサーを付けている患者さんが何人もいると対応できかねます。
予防のためのセンサーなのに、患者さんのもとに着いたらすでに転んでいたショックときたら相当なものです。
呼吸器の点検、点滴や内服の点滴など大事な時に鳴ると集中力が切断されて事故につながりかねません。
深呼吸をして最初から確認を行うようにして気をつけなければいけません。
そして、看護師がセンサーマットを踏んでしまったナースコールは、忙しい時にしてしまうとかなりのヒンシュクをかいますので気をつけましょう。
ナースコールの抜去と切断
ナースコールの差し込み口が抜けていたり切断されている場合もナースコールは鳴り続けます。
ベッド移動やベッドのギャッジアップの時に起こりやいことです。特に身体が不自由な患者さんは、ナースコールを落としてしまうとなかなか取れないのでベッド柵に縛って固定します。それを忘れてやってしまいがちです。
新人の時にやってしまいひどく怒られたことを思い出します。
自分が原因だった
あなたと夜勤をするとナースコールが多いわねと言われたことありませんか。
ナースコールを多く鳴らされる看護師は、呼びやすい雰囲気を持っているor要領が悪いかどちらかのようです。
包容力のあって頼りがいのある看護師さんが担当の時は、ナースコールしやすいとある患者さんがおっしゃっていました。
大事な商売道具である聴診器や点滴物品を病室に忘れてしまい患者さんがナースコールで知らせてくれたり、その病室で済ましてくる用事を忘れていたためにナースコールで呼ばれたり自分の要領の悪さが引き起こしていることがありませんか?
なんだかんだ言って今日もナースコールに追われ仕事をしています。
頻回のナースコールはまるでオオカミ少年のようです。
そのナースコールは用事があって押しているのかいないのか判断するのは難しいものです。
第六感に頼るしかないのでしょうか。
この記事を書いた人
- 十数年、一般病院で勤務。その後、老年看護、認知症看護、ターミナルケアに興味があり老人施設に就職しました。現在、認知症ケアに特化し、看取りを積極的に行っている老人施設で働いています。
最近の記事
- 仕事に役立つコラム2017年11月27日看護学生の素朴な疑問「どうせ忘れるんだから関わるのが虚しい」にどう答える?
- 恋愛・結婚2017年10月31日医師と結婚するならば・・・
- 仕事に役立つコラム2017年10月29日蜂窩織炎になった原因を知り予防しよう!
- 仕事に役立つコラム2017年10月1日知っているつもりで知らない!食品と薬の相互作用
十数年、一般病院で勤務。その後、老年看護、認知症看護、ターミナルケアに興味があり老人施設に就職しました。現在、認知症ケアに特化し、看取りを積極的に行っている老人施設で働いています。
この記事を読んだ人は以下も読んでいます
人気ライターBEST5
-
こごみ
計210,728view
しまりんご計86,561view
おじゃりん計78,859view
まこ計77,217view
人気記事BEST10
SIDS(乳幼児突然死症候群)のおはなし 21,107view
入院して分かった点滴の苦痛とナースの対応 16,543view
わたしの流産体験その2~流産後から復帰まで~ 16,388view
大腿骨近位部骨折の保存療法はどのように看護すればいいの? 13,558view
わたしの流産体験談その1~妊娠判明から流産まで~ 12,891view
特養の配置医師以外はみだりに診療に行ってはならないの規定について 12,572view
看護師が養護教諭になったらこうなった 保健室って何するの? 12,404view
「彼女は看護師」のあなたに伝えたいこと 12,289view
最近注目の「スキンテア」を身近なものでケアしよう! 11,376view
葬儀屋さんが教えてくれた「エンゼルケアの今」 10,821view
カテゴリ一覧
この記事に対するコメント
>> すべてのコメントを見る(0)