新人さん必見!欠勤のマナー
春は、初々しい新人ナースを見ると、自分もフレッシュな気分になります。
ある日。新人ナースが怪しげな咳をして出勤してきました。
あまりにもしんどそうなので体温を測ってもらいました。すると39度もあるではありませんか。
よくよく聞くと、「家でも37度と微熱があったけれど、なんと言って休めばいいかわからないし、まだ新人なので休むと悪いと思って・・・」という返答が返ってきました。
ということで欠勤時のマナーと休みたいのに休めない心理についてまとめてみました。
休むのも仕事のうち
風邪で熱がある、咳が止まらないなど、そのような状態にも関わらず出勤すると、周囲に心配をかけるだけでなく「ミスが増える」「周囲にうつしてしまう」ことなど考えられます。
自分の状況が周囲に悪影響を及ぼす可能性があるときは、欠勤するということは社会人としてのマナーの一つです。
日本人が陥りがちな休みたいのに休めない心理
しかし、同調圧力が働いてしまい、なかなか休めないのが日本人です。
私もその一人でした。
そうさせるのは、まちがいなく自分の感情です。
そこで休めないと思った時に沸き上がる自分の感情を俯瞰してみましょう。
- 「風邪でも出勤するのは社会人として当たり前」
- 「風邪を引いた程度で休むなんて」と周りに思われたくない
- 自分が休む事で欠けた仕事の負担が他人に行くのがマズイ
- 風邪ぐらいで他者に休まれても困る。仕事の負担が増えるから少しでも出てきて欲しい
- 「周りが頑張っているんだから迷惑はかけられない」
- 「自分がいないと職場が回らないので」
- 「とりあえず出勤をして仕事をやれるだけやってみよう(やる気のある姿勢をみせなければ)」
- 「仕事は休みたい。だけど出来る事なら自分は悪く見られたくない」
などという本心が隠れていませんか。
しかし、冷静によく考えてみましょう。
もし、仕事直前に風邪でなくとも急に大病を患って救急車で運ばれるようなことになったら、身内で命に関わるような状態に陥る人がでたら?
たとえ仕事においてかけがえのない人であったとしても、都合次第で変わらざるを得ないことがあります。
自分が仕事をしなくても世の中は平然と今日1日回ってしますのです。
それよりも、命に関わるようなミスが起きた場合、体調が悪かったからという理由は通用しません。
実際に、急な欠勤を何度か経験した時があります。
その時は、誰かが代理するしかないのです。
困った時はお互い様です。
そんな時のために、情報共有を図り、自分しかできない仕事はないようにしておきましょう。
また、我慢して出勤すれば確かに周囲の人は優しくしてくれるでしょう。「私、頑張っている!」という満足感があるかもしれません。
しかし、他の人に風邪をうつしたり、体調不良が影響してミスをしたならば、「一生懸命な人」「責任感の強い人」から一転「迷惑な人」となります。
頑張るのもほどほどにしましょう。
職場で言われる「大丈夫?」は、「早く帰れ!」とイコールです。
それでも休まない人への対処法
「休んだら」と声掛けすると、なおさら頑張る人やイラッとする人は周りにいませんか?
責任感・忠誠心が強い、自分に自信がないということの現れだそうです。
相手の体調を気遣ったつもりの言葉でも「休んだら=あなたがいなくてもなんとかなる」「他の人に頼んだら=他の人の方が役に立つ」と曲解して、役立たずと自分の存在を否定された気持ちになるようです。
では、そのような人にどのように対処したらいいのでしょうか?
まずは存在を認めよう
ストレートに休息を勧めてはいけません。
まずは、「大丈夫?体調が悪いのに大変だね。頼りにされているんだね。」と声掛けしましょう。
または、「○○さんが倒れたら、みんなが困るし、病棟が回らないからきちんと休んで早く元気になってください」というような声掛けも私の経験上有効でした。
それでもダメな時は、看護師長や部長に協力してもらいましょう。
欠勤をするときのマナー
無断欠勤は絶対にしない!
時々、そのまま消えて出勤しない人がいます。なかなか入れにくい連絡ですが、必ず自分で電話しましょう。
母親や他の家族に電話してもらうのは、はっきり言って世間知らず丸出しです。メールでの連絡もNGです。
自分で電話をしなければいけない理由は、あなたが休む分の仕事について話をしなければならないからです。
どうやって誰に話せばいい?
ポイントはクッション言葉→理由→許可です。
まず直属の上司、看護師長に欠勤の理由を話します。(看護師長が出勤していない場合は師長代理またはリーダーに)
「申し訳ありません。体調が悪いので休ませていただけませんでしょうか」など、「休みます」という断定的な言い方ではなく、許可を頂きたいという口調で伝えます。
後日、出勤したらお詫びとお礼を
後日、回復して出勤した時は、職場のみんなに改めてお礼を言い、迷惑をかけたことへのお詫びの気持ちを伝えましょう。
さいごに
子供ができると子供が体調を崩して欠勤しなければいけないことが増えます。
お休みすることになったら、周囲への配慮を忘れないようにしたいものです。
そして、自分の体を管理できるのは自分だけです。
健康管理に気をつけて、元気でいることが一番!
この記事を書いた人
- 十数年、一般病院で勤務。その後、老年看護、認知症看護、ターミナルケアに興味があり老人施設に就職しました。現在、認知症ケアに特化し、看取りを積極的に行っている老人施設で働いています。
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