精神科ナースのトリセツ☆ スペック編 パート1
こんにちは、しまりんごです☆
あなたの友人に、家族に、あるいは恋人に精神科のナースはいますか?
看護師人生のほとんどを精神科勤務で過ごしてきた私。現在も精神科勤務なので、当然周囲は精神科ナースばかり。
4ヶ月前まで一般病院にいたため、一般科勤務のナースとも一緒に働いてきたわけですが、精神科勤務にもどり、「ああ、こういうとこ、精神科のナースだよなー」ってクスッと笑っちゃう特徴を持ってるナースが多いことに気づきました。
あなたも、身近な精神科ナースを観察して、こっそり笑って下さい(笑)
口癖が「ま、仕方ないよねー」
精神科ナースは、「仕方ない」「こんなもんだよ」「いいことにしとこうよ」という言葉を多用します。
身体科ではあまり考えられない発言です。こんなこと言ってたら怒られてしまいます(笑)
精神科ナースは、常に無力感を感じて仕事をしています。
患者さんを想い、援助したことが思い描いたようにうまくいくことがほとんどないからです。
たまーにうまくいくことがあると、ものすっごく嬉しいんですが、残念ながら9割くらいうまくいきません。
以前からよく書いていますが、精神科の医師も看護師も、背中を押してあげることしかできないので、その先は患者さんの力を信じることしかできません。
情熱を注いだとしても言い方は悪いですが、裏切られることのが多いのです。
けれど、その度がっかりしたり思い悩んだりするわけにはいきません。燃え尽きてしまいますし、ストレスがかかり長く働けずにすぐに辞めてしまうことになります。
そのため、ある程度の経験を積んできた精神科ナースは、自分の心を守るために「できなくて当然、できたら奇跡。」と自分に言い聞かせることを学びます。
そしてうまくいかなかったときに出てくる言葉が「仕方ない」。
患者さんを信じていないわけではないのですが、うまくいくように願って援助をしていることは確かなのですが、そうしなければ自分が潰れてしまうことを知っているのです。
その癖が、時折プライベートでも出ちゃったりします。
ごめんなさい。でも決して後ろ向きな意味合いで言ってるわけじゃないのです。悪気、ありません。
ある意味、最強に前向き!ということでひとつ、お願いします☆
名付けて『落ち込み防止自分で納得機能』です。
受け流しの天才
精神科で長く働いていると、「そんな中にいて、自分がおかしくなってこないの?」なんて聞かれることがあります。
ご安心を。大丈夫です。精神科のナースには、シャットダウン機能が備わっています!
妄想的な話や、支離滅裂な話を延々を繰り広げる患者さんがいます。
多くは、気分が高揚(つまり躁状態)になっている統合失調症や双極性感情障害の患者さん。
とにかく聞いてもらいたがり、何度でもやってきて、現実とは違う世界の話や、次から次へと話題が変わり、もはや最初の話題はなんだったのか、今何について話しているのか分からない話をしにきます。
また、ものすごい勢いで怒りをぶつけてきたり、うつ状態が強すぎて暗い重い話を涙ながらに繰り広げる患者さんもいます。
そんなとき、精神科ナースの『聞いてるけど聞いてないシャットダウン機能』が自動的に発動されます。
看護記録に記載すべき内容や、相手の話を掘り下げるべき内容のみを抽出し、インプット。そうでない内容は、聞こえているけど聞いていない、受け流し状態。
しかも『あなたの話をちゃんと聞いていますよ強調型あいづち自動連発機能』と連動しているので無敵!
「うん」「はい」以外に、「そうだったんですね」「大変でしたね」「そっかそっか」など、内容に合わせて共感的なパターンも装備。
相槌を打ちながら、看護記録にはこうやって書こうと頭を整理し、患者さんから解放された後に自分がするべき仕事も頭の中で整理していたりします。
患者さんによっては、妄想的な話や意味の分からない話から突然現実の話をし出す方がいるのですが、その時には受け流しモードからしっかり対応モードに切り替わり対応できるという素晴らしい機能です。
先輩の同僚とこの機能について話をしたのですが、やはり「自分の心を守るためにそうなっていくんだよね」という結論に至りました。
妄想的な話や支離滅裂な話をまともに聞いていたら、とっても疲れるし、ストレスが溜まってきてしまいますので、ある程度経験を積むと大半のナースはこの機能を身につけることになります。
ただ、この機能、発動しているのが患者さんには分からないのですが、看護師同士では分かってしまうことが多いです。
「今、シャットダウン機能使ってるなー」ってバレちゃうんです。自分も使ってるからこそ分かっちゃうんですよね。
実は、この機能・・・プライベートでも使ってます(笑)
私の場合、4歳の息子相手によく使っています☆
あなたの周りの精神科ナース、実はあなたの話を受け流しているかも・・・しれません。
まとめ
ご紹介した精神科ナースの機能。初めから備わっているわけではありません。
ですから、精神科で働き始めてしばらくは、自分には何もできないという無力感と向きあい、燃え尽きてしまったり、モチベーションが保てずもがいたり、患者さんとしっかり向き合わなければと頑張りすぎて疲れたりするのです。
大体半年から1年くらいかけて少しずつ備わってくる機能。
この機能が身につけば、プライベートでも自己防衛が自然とできるようになっていきますし、人として寛容さや包容力が増すことは間違いありません。
という風に自分をうまい具合に正当化するのも、精神科ナースの特徴かもしれません(笑)
この記事を書いた人
- 育児花丸旦那さんと4歳の息子との3人暮らし☆専業主婦に対する憧れも密かに抱きつつ、常勤で走り続けるワーキングマザーです。趣味は楽器演奏と、映画鑑賞。最近は手芸店巡りが大好き。目指すは、なんでも挑戦する30代♪
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育児花丸旦那さんと4歳の息子との3人暮らし☆専業主婦に対する憧れも密かに抱きつつ、常勤で走り続けるワーキングマザーです。趣味は楽器演奏と、映画鑑賞。最近は手芸店巡りが大好き。目指すは、なんでも挑戦する30代♪
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