逃げられない人必見。クレーム対応のコツ!
逃げられないなら
クレーム対応ってやっぱり嫌ですよね。「うわぁ、どうしよう。」「私関係ないのに・・・」と思うのが普通だと思います。私もそうでしたし、どう対応したらよいのか分からなくて師長や先輩にお願いして逃げていました。
しかし経験年数が経つにつれ、後輩の手前逃げられず役職なんてつくとなおさらとなり、率先して矢面に立つ日々に・・・だけど、頑張って対応しているとコツもわかる様になり、対応も楽しめるようになってきました。
そこで今回はそのコツを書いてみたいと思います。
思いの表現方法の一つ
そもそもクレームって何だろうって考えた時、悪質なものもあるのでしょうが、大抵は思いの表現方法の一つだと私は思っています。ありふれていますが、不満や怒りの裏に別の思いがありそうだと感じるんです。
そこには病気に対する不安だったり色々あるのでしょうが、あまりこれと決めつけたり分析しないほうが、相手の思いをキャッチしやすいと私は考えています。
まず挨拶
私の場合はまず挨拶!しょっぱなから当たる場合は別ですが、チェンジして話を聞く時には、自分の名前となぜ自分が対応するかを説明していました。例えば「今日は師長が不在なので、代わりに私が話を聞かせていただいてもよろしいですか?」などです。
当たり前かもしれませんが、きちんと聞くつもりがあることを伝えるのって大事ですし、このワンクッションで相手も落ち着いてくるのかなと思います。
謝罪するポイントってどこ?
そして次に行うのは、話を聞いている中で謝罪する必要がある部分とそうでない部分を聞き分けて、こちらの思いを伝える事。何でもかんでも謝罪していてはもしもの場合に不利になりますし、相手も冷静になれない。
かと言って全てに言い訳をしていては、相手の感情を逆なでするだけになってしまう。それでは謝罪するポイントってどこ?となると、『それが事実だと分かってるもの』に対して行っていました。
例えば、「あの看護師の説明は分かりにくい。どんな教育をしているんだ。」など言われた時、「どのような説明だったのか聞いていないので本人に確認しますが、不快な思いをさせた事については申し訳ありませんでした。」みたいな感じですかね。
謝罪という形で相手に寄り添う
どのような説明だったかは、行った本人にも確認が必要ですからその点をおさえながら、不快な思いをしてつらかったと言う事実については、謝罪という形で相手に寄り添う。そうしていると話の整理もでき、他にも色々話し出して落ち着いて来ていたと思います。
それから話を聞く時に、「どうしよう。」とか「私がどうにかしなくちゃ。」など、自分の感情にあまり目を向けない様にすると、『それが事実だと分かっているもの』も掴みやすかったです。
最後に指摘してもらった事に対して、感謝の気持ちと今後の参考にしていきたい事を伝えると、お互い穏やかな気持ちで終了できていました。肝心なのは、謝罪も感謝も本当の気持ちでしょうか。
失敗も経験
もちろん毎回上手く言っていたわけではなく、反省することもいっぱいです。その最たるものは患者さんと本気でけんかをした事でしょうか。
不機嫌さを全開に怒鳴られて、人の事をデブだなんだと関係ないことまで言い、スタッフや私達の仕事も馬鹿にするから冷静にはなれず・・・この後内容はともかく、声を荒げて言い返した事実は相手に対して失礼だと思ったので、謝りに行きました。
この件に関しては、私のことを叱りもせず受け入れてくれた、当時の上司に頭が上がりません。そしてけんかをしてからの方がこの患者さんとは距離が近づいたようで、相手から声をかけてくれるようになりました。向き合い方は最低でしたが、勉強になりました。
今の時代
今の時代、クレーム対応は患者満足度と医療安全の両面から重要視されてます。対応マニュアル筆頭に、対応専門のスタッフを置いている病院もありますし、医療過誤の被害者をそのスタッフに採用している病院もあります。
人の怒りに触れるのは正直怖いものですが、しっかり向き合えば大丈夫なのではないかなと、私は思っています。その人に寄り添えるのは看護の醍醐味かなと思いますし、「私ってちょっとはできるナースなんじゃない。」と自分を認めてあげるきっかけにしてみてはいかがでしょうか。
この記事を書いた人
- 看護師経験20年オーバーです。流されるように色々な科で働きましたが、何事も経験かと前向きに。現在介護のため仕事を離れてますが、そろそろ現場復帰検討中です。
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