看護応援‼︎行きたいor避けたい?!〜出張編〜
看護師は患者さんのために24時間交代で看護に勤めています。そんな看護師ですが、やはり人間、時には風邪を引いたり流行りのウイルス感染に罹ってしまう事もあります。そして、勤務者の数が激減し危機的状況に陥ることも少なからずあります。
病棟勤務をしていて、朝突然に「◯◯さん、あそこの部署に看護応援に行ってくれない?」と師長からの通達が。この時心の中でどう感じるか…今回は他部署に看護応援に行った時の嬉しい面と、悲しい面について私独自の考えですがお話しします。
嬉しい面
看護応援に行くからには、自分の部署が比較的落ち着いているという条件がありますが、時には自部署すらある程度忙しい、といった環境の中で出張に行かされる場合もあります。そんな時、心の中では密かに「ラッキー」。何故なら、看護応援に行く方が業務的に楽なことの方が多いからです。
自部署が忙しい時、必ず誰しもが重症患者さんを受け持っていたり、あるいは重症患者さんはいないけれど代わりに受け持ち患者さんの数が異常に多かったり。朝出勤し、受け持ちボードを見た瞬間既に疲れているという事もしばしばです。
その反面、看護応援に行った部署での業務と言えば、患者さんのケアを中心に比較的誰しもが行える業務を言い渡され、淡々とその業務をこなしていけばいいのです。病棟勤務の他のスタッフからは、羨ましいといった眼差しを横目に、さっさと他病棟へ出向きます。
病院の特徴によっても様々だと思いますが、その科特有の処置では無く、比較的軽症患者さんの全身清拭や包帯交換などのケアが中心になると思います。時には、清拭のタオルを準備して、とか環境整備をお願いします、等の雑務?を任される事もありますが、それは気持ちの持ちようですね。
そして、何となく割り切った気持ちで業務をする事が出来る!というのも嬉しい面の一つかと思います。
悲しい面
先程は、自部署も忙しい時に看護応援に行く話をしましたが、今回は自部署が落ち着いている場合です。病棟全体、安定している患者さんが多く、おそらく定時にはきっかりあがれるような時。そんな時に看護応援を頼まれると、心の中で「え〜〜、私が行くの」と思います。
看護応援に行くという事は、完全なるアウェイだからです。今まで足を踏み入れたこともない病棟に行けば、右も左も分からず、物品の位置から確認しなければなりません。そして、親しく話が出来る相手もおらず、孤独感満載です。看護応援に来てくれてありがとう!とウェルカム体制で出迎えてくれたのもつかの間、5分後にはそれぞれ忙しい業務に必死で、話しかけ辛い雰囲気が漂うのです。
また、看護応援に行った先で明らかに自分より経験年数の下の看護師に上から目線で説明される事もあります。はたまた、「今リーダーしている人、この前の研修で一緒だった同期だよね?え?何その上からな態度?!」という事も。看護応援に出向くからには、ある程度こちら側も経験は積んでいるわけで、「その説明要らない」と思っても口に出せないのが、アウェイの悲しい現実なのですね。
そして、知らない部署、自分が経験していない病気の患者さんやドレーンが入っている方のお世話をするとなると、清拭一つにしても気を遣います。注意点などを予め教えてくれますが、突然のアラーム音にビビりまくり!患者さんは意外と平然としていて、訪室したスタッフも余裕な態度でアラーム音を消して去っていくという。今の何ですか?!私の勉強不足ですけど、焦るからやめて下さい!と思います。
未知の領域の科にはあまり足を踏み入れたくないとつくづく思いますね。せめて、何もドレーンやチューブが入っていない方をお願いします、となるわけです。
お互い「来てくれて助かりました!」「感謝されて、行って良かった!」と思えるような風土は、この忙しい医療現場ではなかなか難しいのかもしれませんね。
この記事を書いた人
- 看護師9年目。血液内科病棟で勤務し、小児から成人・老年期の看護に携わる。結婚半年後に夫の転勤に伴い退職。現在は一児の母で子育て奮闘中。
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