電話恐怖症だったナース新人時代を乗り越える
話すのが苦手な私は、新人の時、電話恐怖症に陥りました。
できるだけ電話を取らないように避けていました。
しかし避けて通るわけにいきません。
仕方なく電話に出ては、「あなたじゃ話にならない!早く他の人に変わって!」と叱られます。
早く他の人に変わろうと思っても皆忙しくてなかなか捕まりません。
やっと他の人に電話を変わってもらっても、時間がかかり過ぎてしまったためか、すでに電話が切れてしまっていることがあり、さらに叱られるという羽目になることもありました。
もちろん電話をかけるのも心臓が飛び出しそうなほど緊張しました。
今では、昔の自分を思い出して笑えるほど懐かしい過去となりました。
電話恐怖症を克服するポイントをまとめましたので、ぜひ参考にしてくださいね。
基本的な電話対応のマナーを身につける
看護師は、技術を重んじて社会的なマナーに欠けるところがあります。
最低限のマナーは自分で学ぶようにしておくと自信がつきます。
ネットで「電話対応のマナー」で検索するとありますので、イメージトレーニングで何度も言い回しを練習します。
覚えると自然に言葉が出てくるようになり自信がつきます。
相手の話が要領を得ないとき
無理に自分で対応しようとしない
最初の頃は、沢山の専門用語が出てくると理解できずパニックになり、話の内容すらわからなくなっていました。
こんな時は、しどろもどろになったり、知ったかぶりで話を続けたところで十分な対応ができるはずもありません。
話しの途中であっても他の人に変わってもらうのが得策でしょう。
「恐れ入ります。その件につきましては詳しいものがおりますので、少々お待ちいただけますでしょうか」
「申し訳ございません。私には分かりかねますので、詳しいものに変わります。少々お待ちいただけませんか」と対応しましょう。
また変わってもらう人がいない場合は、折り返しの電話をするようにし相手を待たせないようにしましょう。
折り返しの電話をするとき
「恐れ入ります。現在代わりのものがいませんので、少々時間を頂き折り返しの電話を差し上げてもよろしいでしょうか」と保留をして長くお待たせするよりかけなおすほうが印象が良くなります。
5w1Hでメモをとる
緊張すると聞いておかなければいけないことが飛んでしまうので、5W1Hでメモがとれるようにしておくと聞き忘れがないでしょう。
文房具屋さんに、電話受電のメモ帳や付箋が売っているので、それを購入するのも一つの方法です。
なかでも、「恐れ入りますが、部署とお名前を確認のためもう一度お伺いしてよろしいでしょうか」と部署と名前だけは絶対に忘れずに聞きましょう。
外線の場合は、念のため電話番号も聞かせて頂きましょう。
分からないことは恥じずに素直に聞く
新人の頃は、わからないことがあって当然です。
専門用語が聞き取れない場合や、意味がわからないことが沢山あります。
聞いたらなおさら怒られるのではないかという気持ちもあり、しどろもどろになっては叱られていました。
医療現場では、「聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥」どころか「聞かぬは命取り」となることもあるのです。
聞いたら怒られるかも、バカにされるかも、恥ずかしいというのは、自分のエゴに過ぎません。
自分の感情はいったん脇に置き、「申し訳ございませんが、どういう意味なのか教えて頂けませんか」と素直に聞きましょう。
もう新人でない私も、違う部署に異動になったり、専門以外のことなどは、わからないことだらけです。
でもそのままにしておくと、事故につながったり信用をなくすことになりますので、叱られようが馬鹿にされようが、わからないことがあれば尋ねるようにしています。
クッション言葉を添える
ここまで読んでお分かりの人もいると思いますが、伝える内容の前にそえるだけで丁寧な好印象を与えます。
主なクッション言葉
恐れ入りますが
申し訳ございませんが失礼ですが
早速ですが
あいにくですが
差し支えなけば
お手数おかけしますが
できましたら
今、よろしいですか?
申し上げにくいのですが
積極的に電話にでる
嫌だなと思わず積極的に電話に出て慣れましょう。
電話に多く出た分だけ早く業務内容を覚えることができます。
ちなみに3コール以内に電話に出ることが社会的なマナーになっています。
最初良ければ半ばよし、終わりよければすべてよし
最初の名乗りはしっかりと
ハキハキと明るくしっかりと名乗りましょう。
相手に好印象を持ってもらいやすく、話がスムーズに進む場合が多いものです。
受話器をやさしく置く
受けた電話を切るときは相手が切ったのを確認してから、指でフックを押して切ります。
そのほうが相手に伝わる音がやさしくなります。
いくら丁寧な対応をしても受話器の置き方一つで台無しになってしまうことがあります。
電話をかけた時は、かけたほうが先に切るのが基本です。
お電話いただきありがとうございます
病院以外で働くようになり、この気持ちが病院勤務していたころに一番欠けていたのではないかと私は気づきました。
反対に様々な病院に電話をかけることが仕事で多くなったのですが、他の会社に比べ、看護師の電話対応はひどいものです。(すべてではありませんが)
自分が勤めている病院を利用してくれている患者さん、地域の方などがいるからこそ自分達は給料をもらえて生活ができていることを忘れないようにしましょう。
まとめ
口下手で要領が悪く、電話対応で叱られていたばかりの私ですが、時を得て今では苦情処理までしています。
失敗こそが成長するチャンスです。
恐れず電話にでて慣れるのが一番の克服方法です。
この記事を書いた人
- 十数年、一般病院で勤務。その後、老年看護、認知症看護、ターミナルケアに興味があり老人施設に就職しました。現在、認知症ケアに特化し、看取りを積極的に行っている老人施設で働いています。
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十数年、一般病院で勤務。その後、老年看護、認知症看護、ターミナルケアに興味があり老人施設に就職しました。現在、認知症ケアに特化し、看取りを積極的に行っている老人施設で働いています。
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