夜勤あるある「お菓子交換」
他病院で働く看護師友達からも、「あ〜それ、うちもある〜」と言われるくらい看護師の中ではあるある(?)の事をお話しします。もちろん職場や人によってもさまざまだと思うので、あるあるといっても一概には言えませんが…。
初めての夜勤
新人の時、勤務して1ヶ月経たないうちに夜勤が始まりました。もちろん始めはプリセプターの先輩とダブルでの勤務でした。事前に、受持ちする患者を決め、疾患・薬を調べ、夜勤の流れ(何時に何をする等)を教えてもらい、その日自分が最低限やらなければいけない事(処置や検温、記録等)を決めました。
夜勤に行く直前までドキドキと緊張していました。夜勤が始まってからも、先輩が一緒について回るのでそれはそれで違う意味で緊張していたのを、今でも覚えています。
そして、夜勤業務もなんとかひと段落つき、いよいよ仮眠の時でした。当時の病院は、22:00消灯だったので23:00から仮眠を2時間おきに3人で回していました。
23:00が近づくと、先輩たちは休憩室に行き、必要な荷物などを取りに行きました。私も言われるがまま、飲み物や携帯・教科書などを取りに行き休憩室でゴソゴソとやっていると、
「はい、これあげる」「これ食べて朝まで頑張ろう」
と、他の夜勤メンバーの先輩からお菓子やデザートを貰いました。こんなことは当然予想もしていなく、プリセプターの先輩も何も言っていなかったため(当たり前ですね)、貰うだけ貰い何もあげることができませんでした。
先輩から物を貰って、自分は何もあげる物がないという、なんとも肩身の狭い思いをしたのを覚えています。
しかも、私だけにくれたのではなく、なんとみんなでお菓子やらデザートを交換しているのです。これには衝撃を受け、なんで買わなかったんだろうという後悔しかありませんでした。しかし、初めての夜勤でど緊張だった私はそんなところまで頭が回るわけもありませんでした。仕方なく、「すいません」「ありがとうございます」をひたすら繰り返していました。
夜勤業務の反省と、次からは何か買っていこうと決めた最初の夜勤でした。
2回目の夜勤
そして、2回目の夜勤。プリセプターの先輩はいたものメンバーが前回と違い、やらなければならないことも1回目よりも増えたため、ど緊張の中、お菓子を買うのを忘れてしまったのです。あんなに、1回目の夜勤で後悔したのに。きっと私の頭の中は夜勤業務のことで頭がいっぱいだったのでしょう。そして、メンバーが違うから他の人は交換しないかもしれない、という頭もあったのでしょう。
しかし、そんな考えも虚しく、やはり23:00近くになると皆休憩室に集まり、
「これあげるー」
とお菓子交換が始まったのです。私は、またしても貰うばかりで何もあげれるものがなく1回目よりもさらに後悔しました。そして、なにより気がかりだったのは、2回とも一緒なプリセプターの先輩はどう思ったのだろうと。お菓子ごときではありますが、学習しないやつだな、と思われたのではないかと気が気ではありませんでした。
それからというもの、私は毎回夜勤のたびにお菓子を買うのを忘れないよう必死でしたが、1年目の後半ともなると夜勤業務にも慣れお菓子を人数分買うのも慣れ、夜勤での「お菓子交換」という儀式にどっぷり浸かっていたのです。
もちろん、夜勤が一緒になるメンバーさんは皆、お菓子を持ち寄るので、私もこういうものなんだなと何の疑問ももちませんでした。それどころか、他の病院で働く友達にこの話をしたところ、
「うちもお菓子交換やるー」
という声が非常に多かったのです。なので、私もいつしか「お菓子交換」が夜勤の楽しみになってしまいました。
ですが、毎回毎回夜勤の度にお菓子を買うのって、結構お金かかりますよね。私は当時、月9回夜勤をしていたので、楽しみにはしていたものの、人数分買うとなると出費が多くて少し嫌だなという気持ちもありました。中には、私みたいに思っている看護師さんいっぱいいると思いますがその伝統(?)を破る人はその病棟にはいませんでした。
ただ、一人だけ中途で入ってきた先輩が、「お菓子交換」の伝統を非常に嫌がっており、病棟会で議題にあげようかな、とまで言っていたのですが(そこまでとはびっくり)結局議題にあげることなく、話し合うこともなく「お菓子交換」の伝統は続いていきました。
この記事を書いた人
- 看護大学を卒業後、大学病院の病棟で3年間勤務。その後、総合病院のope室に1年間勤務し、クリニックにも1年間勤務。現在は、妊婦生活中の専業主婦になりました。
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