妊娠中の病棟勤務~妊娠初期から後期~
こんにちは、れんこんです^^
今回は私の妊娠中の仕事について書いてみようと思います。
妊娠中、病院によっては夜勤を免除してくれたり時短勤務などができたりしますよね。でも私が妊娠中に勤務していた病棟では、どれも叶わなかったのです。なかなかハードな妊娠期を過ごしました。
妊娠初期の病棟勤務「報告とつわり」
職場への報告について
妊娠がわかって、いつのタイミングで周りに報告するか悩むところですが、看護師はその仕事柄、すぐにでも報告したほうがいいと思います。
たとえもしそれが悲しい結果になってしまっても、でも初期の段階で職場全体に報告し、自分と赤ちゃんを守ることが大事だと思います。
私も妊娠反応があり、産婦人科で胎嚢が確認されてすぐに師長に報告しました。そして職場全体へは心拍が確認されてすぐ言いました。
つわり対策
つわりがひどい人だと、やっぱり初期の時点でかなり仕事に支障が出てきますよね。とくに看護師は汚い仕事もやらなければなりませんし・・・。
私は匂いに関しては、大便のオムツ交換などは平気でしたが、尿の臭いがダメで、尿道留置カテーテルの尿破棄がすごくすごく苦痛でした。それを同勤務者に話し、変わってもらったりしていました。
患者さんにとっても、ただでさえシモの事というのは恥ずかしかったり、申し訳なかったりすることなのに、嫌そうにキツそうに尿破棄されたらすごく悲しくなりますよね。
ここは同勤務者に遠慮するより、思い切って頼んでしまったほうがお互いのため、そして何より患者さんのためだと思います。
また、私は吐きつわりではなく、食べつわりだったので、師長に許可をもらってこっそりいつもグミやら昆布やらを口の中に入れもぐもぐしながら仕事をしていました。
もちろん患者さんの前では我慢しましたが、結構詰所で記録してる時間って長いんですよね。
妊娠中期の病棟勤務「夜勤について」
夜勤免除を打診したら・・・
妊娠中、人にもよるのでしょうが、私はすごく眠くて眠くて辛かったです。そして夜勤をすることに不安もありました。なので師長に夜勤免除してもらえないか打診したのですが・・・。
看護師はどこも人手不足ですもんね。すでにその頃は夜勤回数がひと月に10回(3交代でした)を超える人もいたくらいでしたので、妊婦とはいえ、夜勤の頭数に必要だったんです。
私の場合、結局夜勤免除は叶いませんでした。
それでも配慮してもらえ、夜勤8回、うち6回準夜勤で残り2回が深夜勤、そしてひと月に3~4回はあった日勤深夜(日勤後、仮眠を数時間とって深夜勤務に入る)は免除してもらえました。
不安の中でも働かなくてはならない環境
圧倒的な人手不足の中、配慮してもらえたのはありがたかったです。
でも・・・私は初めての妊娠。待ち望んだ赤ちゃんで、まだ胎動もなく、お腹もぺったんこで、ちょっとでも力仕事したら、走ったら、お腹の赤ちゃんは居なくなってしまうのではないか不安で不安でしょうがなかったです。
そして夜勤というのは看護師3名体制でしたので、その3名のうちの頭数1として、妊婦である私がいることが、同勤務者にどれだけの負担になるか。そして患者さんにとっても不利益だったのではないかと思います。
緊急事態が起こっても、走れない、力仕事できない、機敏に動けない・・・そんな看護師が頭数1だなんて。
なので・・・私、動きました。走りました。
体位変換もオムツ交換もトランスもやりました。抗がん剤も扱いました。やらなきゃ仕事が回りません。
私が妊婦であることは、患者さんにはまったく関係のないことです。同勤務者にも患者さんにも迷惑はかけられませんから。
そして勤務後、猛烈に後悔し、不安になり、お腹に手を当て、「ごめんね。居心地悪かったよね。しっかりしがみついててね」と話しかけていました。
妊娠6ヶ月頃になると胎動を感じるようになり、お腹も少し出てきました。そうすると気持ちにも少し余裕がでてきて、大丈夫、ひとりじゃないって、なんだか赤ちゃんと一心同体になった気分でした。
妊娠後期の病棟勤務「患者さんとの関係」
妊娠後期に入り、やっと夜勤免除が叶いました。
ようやくゆっくりとしたマタニティナースライフが!・・・と思ったけれど、まぁ日勤は日勤で忙しいですからね。そうそうゆったりなんてできませんでした。
それでも、日勤は看護師の数が多いですので、それだけでも心持ちが全然違いました。
その頃はだいぶお腹もせり出してきて、6人部屋の狭いベッドとベッドの間は通れなくなっていましたし、しゃがんだり立ったりするのも一苦労でした。
採血なんかも、前かがみになるとお腹が圧迫されて苦しかったので、患者さんの体勢だけでなく、自分の体勢を整えるのも必死でした。
ですが、お腹が大きく目立ってきたため、患者さんやそのご家族にも妊婦だと分かってもらえます。患者さんから配慮してもらったり、なんでもない会話の糸口になったりしていました。
この頃の患者さんとのコミュニケーションはすごく楽しかったです。お孫さんの写真を見せてくれたり、ご自身の出産、育児経験を話してくださったり。
そしてほぼ毎日日勤でいるので、必然的に患者さんの様子に詳しくなり、周りの看護師に「Aさんって最近どうやって○○してる?」とか、「Bさんの傷の具合いって○○?」とか、何かと頼りにしてもらえ、今まで迷惑かけて萎縮していたぶん、多少堂々と勤務できるようになりました。
夜勤免除になってから産休に入るまでが一番、マタニティナースライフで楽しかったです!
少し長くなってしまったので、産休中から出産までは次回にしますね^^
患者さんや同勤務者にもたくさん迷惑をかけてしまう。夜勤免除が当たり前の医療現場になってほしいです。
この記事を書いた人
- 大学病院の血液内科・呼吸器内科・膠原病内科に勤務後、夫の転勤に伴い、地方の市民病院に転職。現在は子育てしながらのんびり過ごしています。
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