看護師が救急搬送されると・・・
こんにちは。おじゃりんです。看護師のみなさんは自分が救急車に乗って搬送されるという経験をされたことはありますか?
私は仕事でイベント救護に行った際救護テントが倒壊するという事故に巻き込まれ、多発外傷で救急搬送される珍事に遭いました。超巨大たんこぶはできましたが幸い骨にも頭蓋内にも損傷はありませんでした。
おかげで事故にあってから救急車に乗せられ病院で検査を受けてから入院するまでの一連をよく覚えています。救命センターでの勤務経験がある護師が救急車に乗るとどうなるのか。今回はそんなあるある?話をしたいと思います。
常にモニターを見てしまう
傷病者なのだから当然血圧計をまかれ、サチュレーションモニター、心電図コードをつながれます。現場から搬送先の病院までは夜の田舎道といえども30分くらいかかるようでした。そうなると暇です。痛くておちおち寝ていられない。意識ははっきりしているし身動きは取れない。おとなしくモニターでも眺めているしかありません。
「相変わらず低血圧の徐脈だな~」
なんてことを呑気に考えながら病院にたどり着くのを待つしかないのでした。
看護師の動きと検査の流れを考えてしまう
「あー、着いた。意識確認されて、バイタル測って、症状の確認して、検査に行って・・・。何枚画像取らなきゃいけないんだ?」
いちいち自分が考えなくてもいいことが次から次へと頭に浮かんできます。実際に仕事している時よりも頭の回転が良かったかも・・・と言ったらさすがに言いすぎですね(笑)
同業者だと知られると気まずい
勤務中の事故だったという触れ込みがすでにあったことや、運ばれた時の格好が白衣だったので搬送先の病院には自分が看護師であることがバレバレです。
「きっと担当した看護師さんもやりにくいだろうな・・・あ、きっと私よりずっとベテランだからそんなことないか、とにかく余計なことは言わないようにしよう・・・。」
どうでもいいことばかり頭をよぎります。
自分の画像結果を覗いてしまう
もちろん体を起こしてパソコンの前で凝視するなんてことはできませんが、顔を横に向けるとちょうどパソコンの画像が覗けたので医師の話を聞きながらCTやXPの画像を見ていました。とにかく超特大の皮下血腫があったことと、脳内に出血していないことは私にもわかりました。
一つ心残りなのは、せっかく腹部のCTも撮ったのに、自分の内臓脂肪がどれくらいなのかを確認することができなかったことでしょうか(笑)
食後の食器を見て食事摂取量のカウントをしてしまう
程度としては軽傷だったのですが、体中が痛いこと、脳震盪による吐き気がつらいこと、地方に行っているうえに夜中であるためすぐに帰宅できる状態ではないことなどいろいろあり、病院側も「部屋空いてるから泊まっていけば?」と言ってくれたので一泊検査入院しました。
朝ごはんから出してくれました。初めての病院食です。常食なので、可もなく不可もないと思いました。ただお米が多くて食べきれませんでした。
「主食8割、副食10割ってところか?」
果たして担当看護師はどう評価したのだろう。謎です。
身をもって学習したこと
頭部外傷による吐き気がどんなものかを知る
いつも頭部疾患の患者さんに「気持悪くないですか?」なんて聞いていたけれど、頭を打って気持ち悪いという状態を経験したことがなかったので、どんな感じなんだろうとは思っていましたが、身をもって知りました。気持ち悪いなんて感覚的なこと、言葉にすることは難しいけれど、「辛い」ということは確かだと思いました。
入院診療計画書と抑制の同意書にサインをするのは大体どこの病院に行っても同じ
付き添いの家族もいないので入院書類一式は私の手元にありました。翌朝書類に目を通していると「入院診療計画書」「身体抑制の同意書」も入っていました。
「いつも自分が患者さんや家族に渡しているものに自分が自分用にサインをする日が来るとは」
「自分の抑制の同意を自分でするってなんかいやだな」
・・・なんとも言い難い気分になりながらも、「これがないと、看護師さん困るんだよね」なんて考えながらしっかりサインしてきました。
とりあえず救急車の乗り心地は非常に悪いこと、ストレッチャーからの眺め、医師や看護師の対応など今まで知らなかった患者さんの目線を体験することはできました。この患者さん目線を今後の看護にどう生かしていくか、そこから先は私の腕次第ということでしょうか。
この記事を書いた人
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人と関わること、子どもと関わることが好きだけど、ものすごくエネルギーを奪われてしまうタイプの人間です。
子どもと戯れる生活になり、日々ストレスと驚きと喜びを感じながら生活しています。
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