ナースはつらいよ

とっても不思議☆幻覚の世界

こんにちは、しまりんごです☆

前回、とっても不思議な妄想のお話をしました。今回は、これまた不思議な「幻覚」のお話をしたいと思います。

精神科に従事していない限り、あまり関わることがないであろう幻覚。

実はいっぱい種類があるんですよ。

でもまずは、幻覚の定義をどうぞ☆

幻覚とは外的対象からの刺激がないにも関わらず、それを知覚しているとする私的な確信的体験である。

そして、特徴としては、患者に病識がないこと、そして周囲からの指摘・説得によって判断を変えることがないというものがあります。

見えるはずのないものが見えちゃう・・幻視

精神科に勤めていると、「看護師さんの後ろにいるよ」なんてドキッとすることを言われたり、何もない空間を患者さんがじっと見ていたりすることが度々あります。

慣れていると、「あー、今幻視があるんだな」と思うんですが、そんな奇妙なことを言う人は、一般社会だったら気味が悪いなと思われてしまうでしょうね。

幻視は、慢性アルコール中毒や、覚せい剤によっても起こるので、精神科でなくてもたまに関わることがあるかもしれません。

よくあるのが、小さい虫がいっぱい見えるとか、小人が見えるとか

昔関わった患者さんは、よく自分の体から小さい何かをつまんで取るような仕草をしていました。

人が見えるというケースもよくあって、急に興奮して怒り出したり、笑い出したりする患者さんもいます。

「気味の悪い人がこっちを睨んでくるからこっちを見るなと怒鳴った」「面白い恰好をした人が変な踊りを見せたから笑った」ということもあって、幻視に行動を左右されてしまう人もいます。

ただ、前述の特徴のように、「病識がなく幻覚を幻覚と認識できない」人も確かにいますが、私の経験上、幻覚だと認識できている方も結構な数おられました。

これは幻視に限らず、幻覚全般に言えることです

幻覚が出現した初期には幻覚という認識ができなくても、病気の経過が長く、繰り返し「これは病気の症状であり現実ではない」を治療者や周囲に言われた結果、幻覚だという認識ができるようになるのです。

自分だけに聴こえる・・幻聴

幻聴は、主に統合失調症の患者さんにみられ、もっともポピュラーな幻覚です。

  • 考想化声(自分の考えが、外から他人や自分のような声で聞こえる)
  • 対話性幻聴(誰かが自分に話しかけてきて、自分はそれに対して声を出したりして応答する、または他人同士が自分について話し合いをしている)
  • 行為批評幻聴(自分の行為を細かく批評する声が聞こえる)

などがあります。

対話性幻聴が入っていれば、周囲からは一人で話をしている風に移り、「独語」という行動に出たりします。

つまり、幻聴により行動を左右されてしまうケースが多く、その場合、入院による治療が必要となることがあります。

なぜなら、「漂白剤を飲んで死んでしまえ」という声や、「あいつを殺せ」という声、「あの女性の胸を触れ」という幻聴に従ってしまえば、大変なことになるから。

ただ、幻聴もうまく付き合うことができれば入院しなくても良いのです。

幻聴とうまく付き合うってどんなことかというと、まず幻聴であると認識し、「幻聴さん」と呼んで友達になること。

そんなことできるの?って思うでしょう?できるんですよ。

実際、「困ったことがあると幻聴さんに相談する」って方もいます。ちゃんと答えてくれるらしいです。

あとね、幻聴って単に声が聞こえるってだけじゃなくて、音楽が流れる人もいるんですよ

訪問看護をしている時に出会った利用者さんは、自分の好きな歌手の歌が幻聴で聴こえるとラッキーって思うんですって。

もちろん、嫌な内容の幻聴が聞こえることもあるんだけど、それだけじゃないんだそうです。

これは聞いた話ですが、薬を変えたら幻聴が止まったけど、さみしくなってしまい敢えて薬を戻した患者さんがいたんだけど、結婚を期に自然に幻聴がなくなったのだそう。

孤独から自分を守るための幻聴だった・・のかもしれない。ほんと、不思議ですよね。

触られてないのに・・幻触

これは、私もあまり関わったことがありません。

「体の皮膚の表面にウジがわいている」「皮膚に寄生虫がいる」なんて訴える人は、これが原因になっている可能性が。

コカイン中毒の患者さんにでることがあるそうです。

身体で感じる幻覚・・体感幻覚

これは、統合失調症などで時々みられる幻覚です。

「お腹が破裂する音がする」とか何も原因となることがないにも関わらず、「触るとしびれる」としきりに訴えたり、そんな事実はないのに「誰かに背中を押された」と訴えたり。

体感幻覚は、心気妄想につながることがあり、一般病院でよく分からない症状を訴える患者さんに出会うことがあるかもしれません。

困った時には、精神疾患の既往がないかなど調べてみると良いでしょう。既往がないけれど、体感幻覚が疑われる時には、精神科への紹介を医師に相談してあげてください。

こんな不味いもの食べさせないで!・・幻味

実際にはないのに、不快で異常な味がするという幻味。

みんなと同じものを食べているのに、「腐ってる」「毒みたいな味がする」と訴えたりします。

被害妄想を伴うことが多く、食事を拒否したりするのでなかなか厄介です。

ただ、私の経験上では、ケースとしてはかなり少なかったと思います。

なんか変なにおいしない?・・幻嗅

「ガスのにおいがする」と訴えたりする幻嗅。

統合失調症や器質性精神病、自己嗅恐怖症でみられます。

自己嗅恐怖とは、自分の身体から不快な臭いが漏れ出て他者を不快にして自分が嫌われているという被害妄想を伴ったもの。

ただ、この幻覚には私はあまり出会いませんでした。

まとめ

いかがでしたか?幻覚と一言で言ってもいろいろあるのです。

幻覚が存在しているものの、地域で生活している人はたくさんいます

実際には存在しないものだという認識を持ち、幻覚に行動を「支配」されなければ、十分普通の生活は送れます。

精神科看護をしていると、患者さんから幻聴の内容を面白おかしく教えてもらうことがよくあり、その不思議さと患者さんの強さを実感することがあります。

看護学生の時、幻聴は否定せず肯定もしないが基本だと教わって、じゃあどうすればいいの?って思ったことありませんか?

その患者さんが苦しんでいるのなら、現実にある話をしてあげてください。「もうすぐご飯ですね」とか「寒くなってきたね」とか、なんでも良いです。現実の世界に戻ってこられるように現実の話をします。

でももし、苦しんでいる様子がないのなら、聞いてあげると良いと思います。患者さんの持つ世界を覗いてみても良いと思うんです。

その中で、幻聴に支配されて危険な行動や逸脱行動に出ないかはしっかり見極めてください。

寄り添い、見守る看護がそこにあります。

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闘うワーキングマザー
しまりんご
精神科や緩和ケアなど経験がちょっと特殊!

育児花丸旦那さんと4歳の息子との3人暮らし☆専業主婦に対する憧れも密かに抱きつつ、常勤で走り続けるワーキングマザーです。趣味は楽器演奏と、映画鑑賞。最近は手芸店巡りが大好き。目指すは、なんでも挑戦する30代♪

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