ナースはつらいよ

マタニティー看護師はつらいよ…。私の経験談①

こんにちは、ミントです。

この投稿を読んでくださっている方の中には現在妊婦さん、または経産婦さんの方もいらっしゃるかと思います。

今回は私が妊婦時代に経験した職場の対応、自身の変化、頑張った結果…などお伝えしたいと思います。

私が初めて妊娠したのは約17年前のこと。かなり昔の事ですがマタニティー看護師を取り巻く環境は変化しているのでしょうか?

妊娠は病気じゃない

当時勤めていた病棟は開心、開胸術後や心カテを行った患者さん、外科の術後の患者さんがいらっしゃる院内でも多忙な部署でした。

そのため、院内でダントツに看護師の流産件数の多く、実際早産の危険から入院する先輩看護師も多く見てきました。

しかし、そうなれば人数が不足し、夜勤も増加=元気なマタニティー看護師は通常業務をこなすのでした。

経産婦看護師は冷たい

私は妊娠初期から悪阻がひどく、何を食べても飲んでも何も摂取しなくてもひたすら嘔吐していました。
そんな私を見てベテラン看護師が一言、「妊娠は病気じゃないからね」でした。

「悪阻は仕方ない」「みんな経験してきた」「それぐらい耐えられないと子供は産めない」など、辛口のコメントを発するのは皆、不思議と経産婦でした。

勿論自分が一番わかっています。甘えようとも思っていません。
逆に迷惑にならないように頑張らないと!と思っているんです!

そこから過剰な頑張りを続けてしまいました…( ;∀;)。

届けたガーグルベースンに…

ある日の準夜勤(3交代制でした)、術後の患者さんより嘔気あり、とナースコールがありました。
直ぐに血圧計と体温計・ガーグルベースンを持って訪室し、患者さんのお話を聞こうとした瞬間に嘔気に襲われ、思わず持ってきたガーグルベースンに空嘔吐…。

それを見た患者さんはびっくり(@_@)!
私の背中をさすりながらナースコールを押してくださり、先輩看護師到着…。私は患者さんに謝罪しました。すると「妊婦さんなのに大変な仕事だね。それに比べたらちょっと気持ち悪いくらいで呼んでごめんね」と言われました。

そんな事ないんです!我慢しなくていいんです!と伝えたかったのですが、嘔気に勝てず言葉にできませんでした。

頑張った結果

それでも迷惑になってはいけない、病気じゃない、自分が望んで妊娠したんだから!と妊娠中期でも忙しく働いていました。

それまでも何度か出血があり、診察を受けましたが医師からは「あまり頑張りすぎないように」と抽象的な言葉だけでした。
それを師長に伝えても…。なにがどう変わるわけでもなく…。

普段通りに日勤、準夜勤、深夜勤をしていました。

ある日の準夜勤でOPが終了し、バタバタと術後看護を行っていた時でした。

一通りの観察を終えてナースステーションに帰る途中、突然の出血で廊下に倒れてしまい、意識が無くなりました。

気が付くとベッドの上…。腕には点滴が…。
どうやら倒れていた私を患者さんが見つけ、ナースコールしてくださったそうです。

そのまま私は1階下の産婦人科病棟に運ばれたようで…。
しかも検査の結果、嘔吐のし過ぎで脱水状態+尿にケトン、蛋白3+だったそうです。

お腹の赤ちゃんは無事だったのが幸いでした。

こうして私も先輩看護師と同じように入院となりました。

この子を殺される

二週間の入院の後、自宅安静が3週間続き、また職場に復帰しました。
今回の入院から夜勤は免除になりましたが、業務内容に変化はありませんでした。

自分に対しても、みんなに迷惑をかけたから頑張らないと!と頑張り続けていました。

通常業務でもお腹の張り、悪阻は頻回にあり、少量の出血も度々でした。
しかし、それを申告してもなにがどう変わるわけでもないので、期待するのを止めて黙々と勤務していました。

そんな中、私の頭に浮かんだのがこの子はこの病棟に殺される、という極端な思いでした。
相当、自分を追い込んでいたんでしょうね。

極端な思いを抱いたまま、結局産前休暇まで仕事を続けました。

経験して学んだこと

私が妊娠して感じたのは、妊婦によって悪阻やお腹の張りなどそれぞれ違うことでした。

自分が大丈夫だったからあなたも大丈夫!なんてことはないんですよね。

妊婦にも個別性があるのだから、そこを考えないといけないと感じました。

出産後(年子で…)にOP室に復帰した際、その考えを思い出しました。
マタニティー看護師の中には、しんどくても「大丈夫よ」と昔の私のように頑張る看護師もいれば、「しんどいです、お腹が張ります」と声に出せる看護師もいました。

私は「大丈夫よ」と頑張るマタニティー看護師の大丈夫を素直に信じることはできませんでした。
言葉にできないマタニティー看護師には教育委員としてサポートしていきました。

私のように、OP室のスタッフにこの子を殺されると思ってほしくなかった。
何より元気な赤ちゃんを産んでほしかったから。

偏った考え方で押しつけだったかもしれませんが、私が勤務している期間に切迫や流産となる看護師はいませんでした。

それは大変嬉しい事でした。

確かに妊娠は病気ではありません、が、体調が変化し心も変化します。

そういった事を当たり前と周囲や自分自身で決めつけることなく勤務できたらいいのにな~と思いました。

(現状は人材不足で大変なのも分りますが…。)

私の様に患者さんにナースコールをされる様なナースがいなくなれば幸いです。

最後までお付き合いいただきありがとうございました☆彡

この記事を書いた人

ミント
看護学校卒業後、県立病院胸部外科病棟に就職。3年勤務し育休2年取得。年子で子供2人出産し、OP室復帰する。(その間、ケアマネージャーと福住2級取得)上の子が1年生になるのを機に特養に転職。3年目で交通事故に遭い、躁鬱病になり退職。直ぐに総合病院OP室に勤めるも短期間で退職。以後、脳外科病棟、ICU、皮膚科クリニック、特養立ち上げ、整形外科専門病院、老人病院、透析専門病院と転々とするも躁鬱病もあり長続きせず今は看護師お休み中です。
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思春期の子供二人を持つ悩めるママナース
ミント
一通りの現場を経験しました!

看護学校卒業後、県立病院胸部外科病棟に就職。3年勤務し育休2年取得。年子で子供2人出産し、OP室復帰する。(その間、ケアマネージャーと福住2級取得)上の子が1年生になるのを機に特養に転職。3年目で交通事故に遭い、躁鬱病になり退職。直ぐに総合病院OP室に勤めるも短期間で退職。以後、脳外科病棟、ICU、皮膚科クリニック、特養立ち上げ、整形外科専門病院、老人病院、透析専門病院と転々とするも躁鬱病もあり長続きせず今は看護師お休み中です。

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